エプラーGMが会見「手術が必要と言ってきた医者は誰もいない」
エンゼルスのビリー・エプラーGMが28日(日本時間29日)に電話会見を行い、右肘内側側副靭帯損傷で故障者リスト(DL)入りしているエンゼルスの大谷翔平投手が、靭帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を回避して復帰を目指すことを発表した。
大谷は8日(日本時間9日)にDL入り。7日(同8日)には多血小板血漿(PRP)注射と幹細胞注射を受けており、予定通り3週間後の28日(同29日)に再検査を受けた。
注目されていた今後の治療方針については、“手術回避“に決定。まずは打者としての復帰を目指し、3週間後には再検査を受けるという。エプラーGMは電話会見で「この時点で、ショウヘイは手術が必要だと私に言ってきた医者は誰もいない」と明かした。
そして、「個人的にとても満足している。彼は投打において我が球団における重要なメンバーだ。打者として再び球団に加わることへ向け、次のステップを取ることを許可されたというニュースは、私が望んでいたこと」と説明。
「試合に出られず練習しかできないという状態では、プレーしたいという彼の飢えを満たすことはない。彼は復帰に向けて1歩近づいたわけで、察するに彼はワクワクしていることだろう」とも話した。
エプラーGMの発言を受け、MLB公式サイトでは「オオタニが打撃練習をする許可を得た」とのタイトルで記事を掲載。「怪我人だらけのエンゼルスについに朗報が舞い降りたのは木曜日のことだった。なぜなら、ショウヘイ・オオタニが正式に打撃における調整を開始させることが許可された、とビリー・エプラーGMが語ったからだ」とレポートし、大谷がすぐに打撃練習を再開させて、今週末には投手との対戦をスタートさせると伝えている。
ソーシア監督はプホルスとの“共演"も楽観視「うまくいくことだろう」
記事では、大谷がリハビリゲームとしてマイナーの試合に出る可能性は低いとの見通しを示している。実際に、エプラーGMは会見で「我々にとって(オオタニが復帰に向け)前進していく際の管理がしやすくなる」と言及。状態を把握するため、大谷を“手元“に置いて、復帰への道を進ませることを示唆していた。
また、記事によると、マイク・ソーシア監督は「チームにとってワクワクすることだ。彼が打者として出場できることは素晴らしい。そして攻撃の面で我々の手助けができる状態まで持っていけるようになれれば、それも素晴らしい。このステップに進めたことは、間違いなく心躍るものだ」と、明るいニュースを大歓迎。
大谷をDHに固定することで一塁の守備機会が多くなるプホルスへの負担が大きくなり、コンディション面に不安が出るとの見方を示す米メディアもいるが、指揮官は「うまくいくことだろう。可能な限り彼らをラインナップに加えていく」としている。
今季はシーズン終了まで「打者・大谷」に専念する可能性も出てきたが、打率.289、6本塁打、20打点、OPS(出塁率+長打率).907で離脱した二刀流が復帰後、どこまで打撃成績を伸ばすかにも注目が集まる。
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