【試合戦評】緊急登板の戸村投手が6回途中無失点の好投。接戦を制した楽天がカード勝ち越しを決める

パ・リーグ インサイト

2017.4.23(日) 00:00

昨日は楽天が5本塁打を放って11得点を奪い、今カードを1勝1敗の五分とした。カード勝ち越しをかけた今日の先発は楽天が岸投手、福岡ソフトバンクが寺原投手と予告されていたが、岸投手が直前に腰を痛め、登板を回避。急きょ戸村投手が先発を務めることとなった。対する寺原投手は2年ぶりの先発登板、両者の投球に注目が集まった。

福岡ソフトバンクの先発寺原投手は初回、茂木選手に死球を与えるものの2番・ペゲーロ選手を併殺打に打ち取り、初回を3人で終わらせる。さらに2回は3者凡退に抑え、上々な立ち上がりを見せる。一方の楽天の先発・戸村投手は初回に2死1,2塁、2回は1死1,3塁のピンチを背負う立ち上がりとなったが、ともに変化球で打ち取り無失点で切り抜ける。

3回まで点が入らず、両者無得点で迎えた4回表、楽天自慢の1,2番コンビが寺原投手に襲いかかる。1番・茂木選手が右中間への二塁打を放つと、2番・ペゲーロ選手が「戸村が頑張っていたから、なんとか楽にしてあげたかった」という右翼への適時二塁打を放ち先制に成功。さらに3番・ウィーラー選手が四球を選ぶと、4番・アマダー選手が適時打で続き、2点を先取する。

5回はともに無得点で終わり、楽天の2点リードで迎えた6回裏。戸村投手が柳田選手、内川選手に連続四球を与えてしまい、無死1,2塁のピンチを招く。ここで戸村投手はマウンドを降り、2番手の福山投手にスイッチすると、福山投手が5番のデスパイネ選手を併殺打、6番・明石選手を三振に打ち取る完璧な投球を披露し、無失点で切り抜ける。

5回以降は得点が入らず膠着状態が続いていたが、8回裏に試合が再び動く。先頭の中村晃選手が12球粘り四球を選んで出塁し、3番・柳田選手も四球を選んで1死1,2塁の好機を作る。4番・内川選手は打ち取られて2死となるも、続く5番・デスパイネ選手が中前への適時打を放ち1点差に迫る。ここで守護神・松井裕投手がマウンドに上がり、代打の川島選手が四球を選んで2死満塁となるが、続く松田選手は二ゴロに打ち取られ、同点、逆転のチャンスを生かすことはできず。

8回から登板した松井裕投手がイニングまたぎで9回のマウンドへ。1死から安打を許し、走者を出したものの、無失点で試合を締め、楽天がカード勝ち越しを決めた。先発予定だった岸投手が直前で登板回避する緊急事態を迎えた楽天だったが、急きょ先発した戸村投手が6回途中までを無失点に抑え好投。準備が限られる中で、十分な仕事を果たし、チームを勝利に導いた。

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