千葉ロッテの石川は完全復活、現在5連勝中で8勝をマーク
2018年のプロ野球の交流戦はあと1試合を残すのみとなり、22日からはセ・パ両リーグでの戦いが再開される。ここからオールスターブレークに入るまでの約3週間、リーグ同士の熱き戦いが再び始まることになる。
交流戦では東京ヤクルトが球団史上初となる最高勝率に輝き、交流戦前は最下位だった順位を4位まで浮上させた。セ・リーグは2位から6位までが2ゲームにひしめき、首位の広島から4位までも4.5ゲーム差と大混戦。パ・リーグもまた首位埼玉西武と2位北海道日本ハムの差が1ゲーム、首位から5位の千葉ロッテまで5ゲームと、こちらも混戦の様相となっている。
梨田監督が辞任したパ・リーグ最下位の楽天だけは厳しい状況にあるが。そのほかの11球団は、まだまだリーグ優勝が十二分に狙える位置にいる今季。リーグ戦再開に向けて、各チームで注目すべき選手を1人ピックアップしてみたい。今回はパ・リーグだ。
埼玉西武・今井達也
首位に立つ埼玉西武だが、投手陣は苦しい状況にある。その救世主として期待されるのが今井。プロ初先発となった6月13日の東京ヤクルト戦で6回1失点で初勝利をマークした。150キロを超える真っ直ぐを武器に投げ込む姿は20歳とは思えないほど堂々としたもの。一気にローテの中心にもなれそうな、非常に楽しみな投手である。
北海道日本ハム・上沢直之
今季の北海道日本ハム投手陣で新助っ人のマルティネスと2本柱となっているのが上沢。ここまで11試合に先発して6勝2敗、8試合でクオリティースタートを達成しており、安定感が光る。2014年の8勝がキャリアハイの上沢が2桁勝利、いや12勝、13勝と白星を積み重ねていけば、優勝も見えてくる。
福岡ソフトバンク・川瀬晃
右肘痛で今宮が登録抹消となり、代わって1軍に昇格した川瀬。まだパワー不足な感は拭えないものの、守備のレベルは高く、シュアな打撃も魅力。ファームで打率3割半ばをマークしており、期待の大きな内野手だ。プレーもだが、その幼さの残る風貌にも注目。ファンからも“可愛い"との声が多く上がり、ニックネームは某漫画から“コボちゃん"。
オリックス・山本由伸
今やオリックス救援陣にとって不可欠な存在となっているのが2年目の19歳・山本。ここまで24試合に投げて3勝負けなし、14ホールドをマークし、防御率1.13と、パ・リーグ全体を見渡しても指折りのセットアッパーと言える活躍を見せている。150キロ超の真っ直ぐに加え、24イニングで5四球しか与えていない制球力も武器。上位浮上の鍵を握る存在となるだろう。
千葉ロッテ・石川歩
奮闘が目立つ選手が数多くいるが、あえて石川を推す。昨季不振に苦しみ、わずか3勝に終わった右腕が完全復活。ここまで12試合に投げて8勝3敗、10試合でクオリティースタートを達成し、防御率2.28を誇る。現在は5連勝中。ボルシンガーとの2枚看板がこのままの働きを続ければ、千葉ロッテがパ・リーグの台風の目となる可能性も十分にある。
楽天・田中和基
厳しい状況にある楽天で、急成長を感じさせている田中。開幕直後に降格し、5月23日に再昇格すると、ノーステップ打法が奏功。27試合で91打数29安打、打率.319をマークし、4本塁打を放つパンチ力も併せ持つ。本来は走力を武器とした外野手だったが、走攻守三拍子揃った選手になりつつある。
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