オリックス・バファローズファンにはお馴染みの「オリ姫デー」が、今年は特段の盛り上がりを見せている。ファン参加型企画「オリメン投票」で選ばれた上位11名（同率10位が2名のため）による、アイドル風ユニット「キュート」と「クール」が、プロ野球選手なのに本物のアイドルのよう！ とビジュアル公開直後から話題になったのだ。
さらに公式インスタグラムで公開されたソロカットでは、山本由伸投手の投稿が約38,000いいね！ を獲得（5/8時点）。アイドルさながらの人気ぶりをうかがえた。
そんな今回のオリ姫ポスターがどのように制作されたのか、オリックス野球クラブ 事業企画部宣伝グループの船橋京子さんによる寄稿文をお届けする。さらには、6月6日からの「Bsオリ姫デー2023 supported by DmMiX｣本番に向けた二の矢三の矢についても綴ってくれた。
若年層の新規女性ファンに向けたクリエイティブ・SNS展開が功を奏す
4月中旬にオリメン投票結果を発表した時にも、「オリメン」がトレンド入りするなど盛り上がっていましたが、「キュート」「クール」の2ユニットのビジュアル発表をした4月下旬には、さらに上をいく盛り上がりで「オリ姫デー」も日本のトレンド13位まで上昇。試合のない日を狙って一気に情報を出すことで話題が拡散するように仕掛けていたのが、大きな反響につながる結果となり、手ごたえを感じています。
SNSを見ていても非常に多くの数のコメントをいただいていますので、オリ姫の皆さんには嬉しさと驚きと戸惑いでドキドキしていただけたのではないでしょうか。
2月の宮崎キャンプや京セラドーム大阪でも、女性のお客様も増えてきた印象を受けています。球場内を見ていても選手ユニフォームやタオルを持った女性ファンの方々を以前より多く目にしております。
数字で言いますと、来場者・ファンクラブ入会者ともに女性比率が20％強から30％程度に伸び、特に2021→2022シーズンで大きく伸びています。
2019年よりオリメン投票を実施していますが、当初の投票数から約3.5倍まで増え、昨年比でも1万件ほど大きく増加しています。年々ファンの方の熱量も増しており投票数も伸びに応じてSNSのいいね！や拡散も伸びている状況です。
各種SNSのフォロワー数も増えてきたなかで、特にTikTokでは若年層の新規ファンに向けた視点での投稿も増やしており、以前は男女比が6：4に近かったものが今ではほぼ半々までに変化してきています。
球団と一緒にオリ姫デーのポスター作りに参加できる
女性ファンをターゲットとした「オリ姫デー」は、2015年より毎年開催していますが、当初は選手も特別ユニフォームを着用する形でスタートしていました。
他球団の女性向けイベントで、いわゆるイケメン選手投票が行われ盛り上がっているのを見ており、「オリ姫」の呼び名も定着したことから、今まで以上により幅広いアプローチから女性ファン層を広げたく、オリメン投票やテーマ性を持った展開へとシフトしています。
2021年の「カフェ店員」、2022年の「キャンプ」は、どんな選手を選んだらいいのかファンの方も想像しやすかったと思いますし、球団と一緒にオリ姫デーのポスター作りに参加できる感覚も楽しめたのでは、と思っています。
制作側としても普段のユニフォームとは違った撮影やデザインになるので、力の入ったビジュアルやグッズ展開ができた達成感もありました。
＜＜過去のポスターはこちら＞＞
韓国まで衣装の買い付けに！
今回の「オリ姫デー」の企画は、社内でさまざまなアイデアを出しながら協議して決定しました。球場では選手登場曲などいつも音楽が流れていますが、「オリックスの選手が、（自分が）好きなアーティストの曲を使ってくれている！」という導線でチームや選手に興味を持っていただける新たなファン層もSNSから感じていたので、ドーム規模のライブを開催しているアイドルグループたちのイメージから着想しました。
今の流行りのアイドルとバファローズのオリメン選手たちがしっかりリンクできると確信できたので、2ユニットを創ることにしました。
パステルカラーが似合う王道アイドルの「キュート」は、J-POPのアイドルイメージで、モノクロでお洒落なキメ顔の「クール」は、K-POPのアイドルイメージで作りこみを進めました。アイドルファン層に刺さるようにそれぞれ#B_CUTE（ビーキュート） #B_COOL（ビークール）とハッシュタグでも応援いただけるように呼び名をつけました。
また、制作会社さんともイメージを共有し、雑誌などを参考にしてそれぞれの選手のイメージに合うスタイリングを決めていただきました。今まで以上にこだわって、韓国まで衣装の買い付けに行っていただきましたので、バッチリとイメージにはまったのではないかと思っています。
やるからにはとことんリアリティを求めています。通常のユニフォーム撮影とは大きく違い、メイクやアクセサリーも着けていただいたので、選手からは「俺じゃないみたい！」「あいつカッコいいなあ！」といった新鮮な驚きの声もありました。選手本人のSNSで自分の画像を投稿したりチームメイトの画像を共有したりなどで、チーム内でもオリメンが浸透してきたのかな、と嬉しく思っています。
いつも限られた撮影時間の中、選手たちには多大なご協力をいただいており非常にありがたく感じています。こちらもそれに報いるためにも良質なアウトプットの創出を心掛けています。今回の撮影後は、多くの選手から撮影画像がほしいとリクエストがありました。
少しだけ撮影中の選手のエピソードを。
山﨑颯一郎投手は、オリメン1位なので特別にキュートとクールの兼任で撮影いたしました。今までも「吹田の主婦」など、いろいろなシーンやポーズなど難しいリクエストもさせてもらっていますが、“アイドル”でもこちらの要望にビシッと応えていただけました。スタッフからも「おお～！」といった感嘆の声があがり、無事あの笑顔の撮影ができました！
石川亮選手も、オリックス移籍後ほぼ初めての撮影でしたが、戸惑うこともなくスムーズに“アイドル”になっていただき、「爽やか～！」といった声も上がりました！
毎回オリメンランキング入りをしている選手は、意図も理解していただいていますので「今年はどんなん？」から始まり、すんなり撮影に入ることができました。どの選手も自分の見せ方をわかっていらっしゃいますので、こちらのリクエストに照れながらも応えていただき現場で一緒に作り上げることができました。
【オリ姫デー #B_COOL】まるで韓国アイドル！？クールすぎるメイキング！
BPB DXでは更に選手の素顔が盛りだくさん！
「アーティスト」をイメージした場内ビジョンにも注目！
6月6日からの「オリ姫デー」開催に向け、アイドルのテーマに関連したさまざまな仕掛けを用意しています。“会場”が京セラドーム大阪ですので、球場周りもまるで「ドームライブ」に来たような装飾にして、撮影スポットとしても使っていただけるようバリエーションを展開予定です。
場内ビジョンも仕掛けを考えています！ 普段は「野球選手」としてのスイングやキャッチング、ピッチングなどの躍動感あるカットを意識した映像にしていますが、今回のオリ姫デーでは「アーティスト」をイメージしたカッコいい角度からの映像を準備中です。
普段球場に来られている方にも楽しんでもらえるように、いつもの映像をオリ姫バージョンに差し替え、サプライズも用意しています。
また、イベントデー以外でもシーズンを通してオリ姫来場者向けに、「LOVE ♡ Buffaloes」や「B_SUGAO（素顔）」「B_SHISEN（視線）」などのアプローチで、オフショットの選手の素顔や笑顔の紹介映像を去年から流しています。POPな曲調に合わせたキュンとくる映像は好評をいただいております。
球場イベントでは、カメラ女子や等身大パネル撮影会などを今年も準備中です。アイドルになり切った選手パネルとの２ショット撮影は、ここでしか体験できない貴重なイベントなので、ぜひチェックしてください。オリ姫デーグッズもアイドルやコンサートをイメージしたアイテム展開を準備していますので、ご期待ください！
「こういったことをやらせたら球界NO.1だ」と思ってもらえるように
オリ姫デーをはじめとする球場イベントでは、常に“オリックス・バファローズらしさ”を追求しています。「こういったことをやらせたら球界NO.1だ」と思ってもらえるように努力しています。また、他球団のファンから「うちの球団でもやってほしい！」「オリファンが羨ましい！」と言った声も耳に入っていますので非常に嬉しいです。
バファローズには本当に魅力的な選手が大勢いるので、きっかけはポスターを見て「この選手気になる！」から入っていただいて球場に実際に来ていただければ、プレーしている姿に「めっちゃカッコいいやん！」と気づいていただけるかと思います。グラウンドでのユニフォーム姿は本当に映えますので、そこから少しずつ選手やチームのこと、そして野球を好きになってもらいたいです。
バファローズをもっともっと知ってもらって、ひとりでも多くファンになっていただけるようこれからも努力していきます。
文・オリックス野球クラブ 船橋京子
オリ姫デー特設サイトがオープン！
（5月12日公開予定）
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