【試合戦評】投打が噛み合い北海道日本ハムを撃破。首位・楽天が接戦を制し貯金を6に増やす

パ・リーグ インサイト

2017.4.14(金) 00:00

現在チーム打率がリーグトップの首位・楽天が復調の兆しを見せ始めた最下位・北海道日本ハムを本拠地・Koboパーク宮城に迎えての3連戦。注目はプロ初登板、初先発となる北海道日本ハム・吉田投手。2015年にドラフト7位で東海大から入団すると、昨年はイースタンリーグで規定投球回に到達。経験を積み、満を持しての初先発となった。一方、楽天は今季中継ぎ陣が安定したことで投打ががっちりと噛み合い、首位を快走。今日の試合の先発・釜田投手は前回登板で7失点を喫し、4回で降板。好調なチームの勢いに乗り、雪辱を果たしたい登板となる。

試合を動かしたのはルーキーのバットだった。2回表2死で迎えるは昨日の試合でプロ初適時打を放った石井一選手。カウント3-1から投じられた外角の直球を逆方向へ打ち返すと、打球はきれいな放物線を描いて左翼席の最前列に着弾。「ファウルになるかと思いましたが、思ったよりも飛んでくれました」と本人も驚きのプロ初アーチでチームに先制点をもたらす。

先制を許した楽天は3回裏に内野ゴロの間に同点とし、4回裏に岡島選手の適時二塁打が飛び出して勝ち越しに成功。好投を続ける釜田投手へ貴重な援護点をプレゼントする。しかし、その釜田投手がピリッとしない。5回表、簡単に2死を奪うも、第1打席に安打を放ち、開幕からの連続試合出塁を13試合まで伸ばした北海道日本ハム・近藤選手に1号弾を浴び、試合を振り出しに戻される。

それでも、好調の楽天打線が奮起する。その裏、先頭の茂木選手が二塁打を放つと、続くペゲーロ選手が高めの直球をコンパクトにはじき返す適時二塁打。「釜田投手が頑張って投げていたし、なんとしても1点が欲しかった」と、釜田投手の力投に打線が応えて3対2と再度北海道日本ハムを突き放す。続く6回裏にも絶好機を迎えるが、上位打線が揃って凡退し、好機を生かせず。両チームとも主導権をつかめないまま試合は後半に突入する。

そんな試合を引き締めたのは今季、勝利の方程式が確立しつつある楽天の中継ぎ陣だった。7回はルーキーの森原投手が1イニングを完璧に抑え込むと、8回はハーマン投手が無失点に抑える好投を見せる。最後は守護神・松井裕投手が走者を出すも無失点に封じてゲームセット。どちらに転ぶか分からぬ一進一退の攻防となるも、楽天が逃げ切り接戦を制した。

今日の試合で先発した北海道日本ハムの吉田投手は4回0/3、被安打7、3失点というデビュー戦となった。けが人が相次ぎ苦しいチーム事情なだけに、今日の登板で出た課題を次に生かしていきたい。一方、勝利した楽天は貯金を6つに伸ばし、首位の座をキープ。強力中継ぎ陣と打線を武器に、今後も一戦一戦勝利を積み重ねていきたい。

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