4番・村上宗隆は復調へ燃える「僕が打てるようになればもっと楽に」
野球日本代表「侍ジャパン」に加わったエンゼルスの大谷翔平投手が、6日に行われた阪神との「カーネクスト 2023 WORLD BASEBALL CLASSIC 強化試合」で2打席連続の3ランを放った。1本目は体勢を崩され、2本目は詰まっても中堅バックスクリーン右のスタンドまで飛ばした。このすごさをよく知るのが、同じグラウンドで戦った選手たちだ。試合後の侍戦士は、大谷の本塁打についてどんな言葉を残したのだろうか。
大谷のあとの4番に座った村上宗隆内野手(東京ヤクルト)は「すごい刺激になっていますけど、チームの4番として結果を残すことを意識してやりたい」と冷静に話した。大谷弾への衝撃というよりは、大谷が加わった打線の得点力を上げる方向に頭が向いている様子だ。「すごいチームとしては点を取れる打順なんで、僕が打てるようになれば大谷さんももっと楽に打席に立てると思います」と、調子を上げていく。
北海道日本ハムで同僚だった近藤健介外野手(福岡ソフトバンク)も、大谷の前となる2番に入り「やっぱり雰囲気もありますし、頼もしい存在。あとはチーム全員でいい方向に」と打線のつながりを意識している。「頼もしいバッターが前後にいますし、球界代表するバッターが多いので、打線として機能するような選手でないといけない」と、とにかく塁に出るという自らの役割を心得ている。
驚きを隠さないのは、吉村禎章打撃コーチだ。「すごいを通り越してる。タイミングを外れても、あんな打ち方で、あんなところまで…すごいなと」と率直な感想が口を突いた。
日本を代表するスラッガーの心を折った? 「マジで野球やめたいです」
本塁打の際、2回とも塁上にいた源田壮亮内野手(埼玉西武)は「それでいくんだって思いました。ちょっとすごいっすね……すごすぎましたね……1本目は行ったなと思ったんですけど、ちょっとすごいっすね」と「すごい」を連発。大谷と同じくこの日から試合出場した吉田正尚外野手(レッドソックス)は「皆さんと同じ気持ちで、ワーッという感じで。いやもう、みんな見入ってました」とベンチの様子を振り返り、2本目について「詰まってたんじゃないんですか? 素晴らしいですね。言うことないですね」と口にした。
投手陣にも驚きを与えた。ロッカーで映像を見ていたという湯浅京己投手(阪神)は「どうでした? エグイです。すごいです」。さらに「打球凄かったですし、見てる自分たちがワクワクさせてもらいました」とファンのような感想だった。
そして、同じ長距離砲として、ショックを受けたかのような言葉を残したのは山川穂高内野手(埼玉西武)だ。昨季のパ・リーグ本塁打王は「あれはねえ、なんて表現したらいいんだろう……マジで野球やめたいです」と苦笑しながらポツリ。「同じ競技やっているとは思えない。1本目はふざけてるでしょう」と、もはや自身の打撃の参考にする気も失せたかのような様子だった。
(Full-Count編集部)
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