みなさんは野球のルールをどれくらい知っていますか? プロ野球には「公認野球規則」と呼ばれるいわゆるルールブックが存在し、それに従って試合が行われています。その中には、意外と知らない細かいルールがあり、存在もさまざま。今回は「コールドゲーム」についてご紹介します。
「コールドゲーム」で記憶に新しいのは、2022年8月23日に行われた北海道日本ハム対オリックスの試合ではないでしょうか。北海道・釧路市のウインドヒルひがし北海道スタジアムで行われた一戦は、ナイター照明設備がないため球場が暗くなり、午後4時6分に「日没」コールドが宣言される珍しい幕切れとなりました。
そもそもコールドゲームとは、球審により打ち切りを命じられた試合を指します。そして、5回表裏を完了した時、5回表終了後あるいは5回裏途中でホームチームの得点がビジターチームより多い時、5回裏にホームチームが同点に追い付いたときに打ち切りを命じられた時の3つが正式試合となり、それ以外は「ノーゲーム」となります。
コールドゲームになっても正式試合となれば、試合終了となるまでに記録された個人とチームの記録が公式記録に算入されます。裏返すと「ノーゲーム」になれば、記録が算入されないので、もしも待望のプロ初本塁打が飛び出しても、幻となってしまうのです……。
高校野球などでは、点差が大きく開いた場合に「コールドゲーム」が宣告されることもありますが、プロ野球では点差によるコールドゲームはありません。そのため、降雨やそれによるグラウンドの状態悪化がプロ野球における「コールドゲーム」の主な要因です。
野球規則4.03(e)に「球審は天候、競技場の状態などに応じて、試合打ち切りの宣告、試合の一時停止あるいは試合再開などに関する唯一の決定者となる」とあるように、試合進行については球審にすべて委ねられています。
つまりコールドゲームの定義は明確に決まっている訳ではなく、全て球審の判断に一任しているようです。屋外球場においては、試合が天候に左右されることは仕方のないこと。ですが、やはり降雨の中でのプレーはケガのリスクも高まります。「コールドゲーム」で敗戦するのも不完全燃焼で悔しいですよね。来シーズンは、1試合でも多く試合が円滑に進行しますように!
文・「パ・リーグ インサイト」編集部
イラスト・飯田彩花
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