ともに1勝ずつを挙げ、カード勝ち越しを賭けて迎えた埼玉西武対福岡ソフトバンクの今日の試合。埼玉西武はウルフ投手、福岡ソフトバンクは東浜投手という、ゴロを打たせる投球が身上の2人をそれぞれ先発マウンドに上げた。

前日に続いて序盤からスコアを動かしたのは埼玉西武だった。初回、1番・秋山選手と3番・浅村選手の安打などで1死1,3塁のチャンスを作ると、4番の中村選手がセンターへ犠飛を打ち上げて、先制に成功する。

続く2回裏にも、先頭打者のメヒア選手が左翼スタンド上段へ飛び込む豪快なソロアーチ。東浜投手が投じたのはこの日最速となる150キロの速球だったが、甘いコースを見逃さなかった。

6回裏にも、浅村選手の単打と中村選手の二塁打で無死2,3塁の好機を演出すると、栗山選手の犠飛で1点を追加する。福岡ソフトバンクの救援・五十嵐投手の球をメヒア選手が逆方向へ弾き返して、さらに1点。

高めの球が多く、痛打を浴びた東浜投手とは対照的に、ウルフ投手は低めにボールを集め続けた。7回を投げて1点は失ったもののリードをしっかりと守り抜き、13個のゴロアウトを積み重ねる持ち味十分のピッチング。対した福岡ソフトバンク打線は、4回表以降は毎回のように安打を記録するも、反撃は7回表にデスパイネ選手が放った適時打による1点のみに留まった。

継投に入った埼玉西武は、8回表をシュリッター投手が3者凡退に抑え、9回表には増田投手が連続で空振り三振を奪った後に3連打を浴び、1点を奪われたが、逃げ切って4対2。福岡ソフトバンクとの3連戦で勝ち越しを決めた。前の2試合と同様、この試合でも先制したチームがそのままリードを守り、勝利する結果になっている。

ヒーローインタビューでは、今季2勝目を挙げた先発のウルフ投手が「僕が投げる時はメヒア選手が援護してくれる」と言えば、本塁打を含む2打数2安打2打点を記録したメヒア選手も「毎回ウルフ投手が投げる時は活躍できている」と返す。互いを認める両外国人選手が、投打の主役となった試合だった。