みなさんは野球のルールをどれくらい知っていますか? プロ野球には「公認野球規則」と呼ばれるいわゆるルールブックが存在し、それに従って試合が行われています。その中には、意外と知らない細かいルールがあり、存在もさまざま。実は、監督やコーチがマウンドの投手のもとへ行く回数も規定されています。今回は「監督やコーチがマウンドに行ける回数」についてご紹介します。
「公認野球規則」5.10(m)では、「投手交代を伴わないでマウンドに行くことは、9イニングにつき1チームあたり5回に限られる」と、監督やコーチがマウンドに行ける回数は5回までと規定されています。また、野手が守備位置を離れて投手のもとへ相談に行ったり、投手が野手と相談するためにマウンドを離れる場合も回数にカウントされます。従来はマウンドに行ける回数は「6回」でしたが、2020年の野球規則改正に伴い「5回」に変更になりました。
そして5.10(l)(2)項には「監督やコーチが1イニングに同一投手のもとへ2度目に行けば、その投手は自動的に試合から退かなければならない」と定められています。また、同じバッターの打席の間に2回行った場合は、監督が試合から除かれ、投手は次の打者になったらマウンドを降りなければなりません。一方、野手が回数制限を超えた場合には、野手が試合から退きます。この場合、投手交代の必要はありません。
しかし、「公認野球規則」5.10(m)にあるようにこの規則が適用外になる場合もあります。野手がスパイクの汚れを払うためにマウンドに行った際、投手が負傷した際、攻撃側チームが選手交代を通告した際、イニング間および投手交代の間に適用された時間制限の中で野手がマウンドに行った際などは、マウンドに行く回数には入りません。また、回数を使い果たした後に捕手と投手のサインの意思疎通ができていないと球審が判断した場合は、捕手が少しだけマウンドに行くことが認められます。
野手や監督がマウンドに行く様子は何気ない一幕ですが、事細かな規定が定められていました。オープン戦や練習試合が始まったら、この規定を思い出して実際にマウンドに行く回数を数えてみるのはいかがでしょうか。
文・「パ・リーグ インサイト」編集部
イラスト・飯田彩花
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