パ・リーグ6球団やスポーツクラブチーム、スポーツ関連企業30社が一堂に会し、スポーツビジネスに興味のある方、転職を検討している方に向け行われる中途採用イベント「パ・リーグ スポーツ転職フェア2022 by doda」が11月2日、3日にオンラインで開催された。

　同イベントは、企業説明会に加え、実際に転職した社員の入社前後の実体験を聞けるトークセッションなどを実施。また通常の転職活動では応募前に聞けない質問などを気軽に企業へ聞けることや、これまでに数十件以上の内定実績が出ていることから、スポーツ業界への転職を検討している方にとって年に一度の“ビッグイベント”と言える内容となっている。

チャット機能で気軽に質問可能。働く方の生の声が聞ける「企業説明会」

　2018年から年に一度開催されてきた同イベント。2020年からはオンラインでの開催となり、場所を選ばず、より気軽に参加できるようになった。企業説明会では、企業の取り組みや特徴、採用要件などの説明が25分間行われ、オンラインのチャット機能を使って企業へ質問をすることも可能。

　千葉ロッテマリーンズの企業説明会では、質疑応答でシーズンオフの働き方、営業職での直行直帰やテレワークなど働き方についてなど質問があがった。「現球団職員の前職はどのような職種が多いか？」という質問に対し、千葉ロッテマリーンズ 管理部の羽地朝博さんは「我々はほぼ全員中途採用。テーマパーク、自動車メーカー、証券会社などさまざまな前職の方がいて、いろんな発想や知見をうまく活用していきたいと考えているので、現在スポーツと関係のない業界の職種の方でも全く問題ないです」と回答。企業HPからでは取得できないような情報や、実際に働く方の生の声を知ることができる貴重な時間となった。

スポーツ業界でのリアルな働き方を紐解く「トークセッション」

　転職ノウハウや最先端のスポーツビジネストレンドを知ることができる「トークセッション」では、現在スポーツ業界で活躍する方々が登壇し、多様なテーマのトークセッションを聞くことができる。

　『ホンネトーク～転職者座談会～』では、同イベントを機に転職をした方を含む3名がイベントの活用方法や転職活動のエピソードを紹介。『ボールパーク・アリーナを核とするスポーツビジネスの未来』では、2023年3月に開業を迎える「ES CON FIELD HOKKAIDO」で注目を集める株式会社ファイターズ スポーツ＆エンターテイメントと、2025年秋に東京・お台場エリアに次世代アリーナが開業予定のトヨタアルバルク東京株式会社のトークセッションが実現した。

　さまざまな角度から「スポーツ業界における等身大の働き方」と「ビジネスとしてのスポーツの未来」に触れ、企業説明会と合わせて参加することで、より企業やスポーツビジネスへの理解を深めることができるコンテンツだ。

　『LEAGUE クロストーク「業界の働き方」』では、株式会社横浜ビー・コルセアーズ、株式会社ザスパ、パシフィックリーグマーケティング株式会社で働く3名が、バスケ・サッカー・野球それぞれの競技ごとでの働き方や仕事内容を紹介。3名の前職や現在の働き方との違い、仕事のやりがいなどの話題もあり、3名に自分を重ね合わせることで自分自身の働き方を考え、思考の幅が広がる充実した内容だった。

　横浜ビー・コルセアーズの高野拓哉さんは「キラキラした世界に見えますが、泥臭い業務があるのも事実。覚悟を持って入って来ることができれば素晴らしいキャリアになると思います」と話すと、ザスパクサツ群馬の伊藤崇浩さんは「スポーツ業界は未経験でも問題ないと思っています。私自身スポーツ業界しか知らないからこそ、違う業界を知っている方はその経験を生かせる強みがあると感じることが多々。現在の環境をスポーツ業界でどう生かせるのかイメージすることは、転職活動に大きな意味がある」とアドバイス。最後にパシフィックリーグマーケティングの藤井頼子さんは「人生を豊かにしてくれる“好きなこと”は仕事にせず、ファンとして楽しむ選択肢ももちろんあり。私は好きな気持ちで中に飛び込んでみて、それでしか得られない経験や見えない世界があり、やりがいを感じて毎日楽しく仕事ができています。少しでも挑戦してみたい、どうしようか悩んでる方もこのイベントを通してキャリアの選択肢が広がれば嬉しい」とメッセージを送った。

　「パ・リーグ スポーツ転職フェア2022 by doda」は、特設サイト内にて一定期間、各企業説明のアーカイブ動画を見ることが可能（※掲載されない企業もあり）。スポーツ業界への転職に少しでも興味のある方はぜひのぞいてみてはいかがだろうか？

文・池田紗里