10月30日に開幕した「第47回 社会人野球日本選手権大会」。都市対抗野球大会と並ぶ社会人野球の2大大会で、全32チームが頂点を目指してトーナメントを戦う。
開幕前日に行われた会見では、先日のドラフト会議で福岡ソフトバンクから2位指名された大津亮介投手や、東北楽天のドラフト2位・小孫竜二投手ら注目の6選手が登壇。日本選手権への意気込みを語った。
大津亮介&小孫竜二が会見で強みアピール
開幕戦である30日の第1試合に先発した大津投手(日本製鉄鹿島)は「最後の公式戦なので全力で投げたい」とコメント。「真っ直ぐと、緩急をつけられるボールを軸に投げていくスタイルなので、自分が思うように打ち取っていければ」と語った通り、変化球も駆使して7奪三振。チームは惜しくも敗れたが、9回4安打2失点(自責点1)と好投した。
大津投手は福岡ソフトバンクでは東浜巨投手に似たタイプだと自らを分析。球団スカウトもカーブ、チェンジアップのレベルが高いと評価しており、先発・リリーフ問わず活躍が期待されている。
「都市対抗はコロナにかかってしまって出られなかった。日本選手権ではチームに貢献できるように頑張りたい」と気合十分だったのは小孫投手(鷺宮製作所)。自らのアピールポイントに「力強いストレート」を挙げ、「三振を奪ったり、ピンチを抑えたりして、チームを勢いづけるようなピッチングをしたい」と意気込みを語った。
小孫投手は1日の第3試合、NTT西日本を相手に先発。5回に先制を許したものの、8回5安打1失点、10奪三振と強みである奪三振能力を遺憾なく発揮した。チームは先制された直後に一挙4点を奪って逆転し、5対1で勝利。2回戦以降も小孫投手の投球に注目だ。
夏秋制覇狙うENEOS……大会の見どころは?
31日に行われた、3連覇を目指す大阪ガスと東京ガスによる“ガス対決”は東京ガスに軍配が上がった。広島から指名されている両チームのエース、河野佳投手(大阪ガス)と益田武尚投手(東京ガス)はリリーフ登板。それぞれ3.1回1失点(自責点1)、1回1失点の内容だった。
7月の都市対抗野球大会で優勝、2012年以来の“夏秋制覇”を狙うENEOSは、初戦に勝利し2回戦へ駒を進めた。今回登壇した度会隆輝選手は、元東京ヤクルト・度会博文選手の次男で、来年のドラフト候補。都市対抗では橋戸賞(MVP)、打撃賞、若獅子賞(新人賞)の3冠を獲得し、今大会でも「チームを勝利に導けるような一本を必ず打ちたい」と力強いコメントを残している。
東京ガス・益田投手は7月に行われた都市対抗野球大会の決勝で度会選手から3ランを浴びており、「もう一回同じ場面で、真っ直ぐで勝負したい」とリベンジを希望。度会選手も「ものすごいストレートや、変化球を投げてくる。1本でもヒットを打てるように頑張りたい」と応えた。
また、Honda熊本の4番を務める古寺宏輝選手は初めての日本選手権で、4日の第1試合に出場予定。「個人的にはホームランを打ちたい。京セラドーム大阪は初めて。5階席に打ち込んでやろうと思っています」と熱く語り、「打席でとにかく思い切り、倒れるくらい振る。ぜひ見ていてください」とアピールした。
第47回社会人野球日本選手権は京セラドーム大阪で開催中。決勝は11月9日の18時から行われる。試合日程・チケットなど詳細は公式ページまで。
文・丹羽海凪
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