SMBC 日本シリーズ 2022への出場権をかけた争いが始まる。
10月8日(土)から始まる「2022 パーソル クライマックスシリーズ パ」のファーストステージでは、2位・福岡ソフトバンクと3位・埼玉西武がぶつかり合う。リーグ連覇を果たしたオリックスとのファイナルステージへ進むのはどちらになるか。両チームの今季の対戦を振り返っていく。
レギュラーシーズンは福岡ソフトバンクが埼玉西武に勝ち越し
今季の対戦成績は、福岡ソフトバンクが14勝10敗1分と勝ち越し。ファーストステージが開催されるPayPayドームに限定しても、8勝5敗で福岡ソフトバンクが埼玉西武を上回っている。
最初の対戦となったのは、4月8日のベルーナドームでの一戦。開幕投手・千賀滉大投手が7回3安打1失点、打線も13安打8得点を挙げた福岡ソフトバンクが快勝した。しかし、翌9日は両投手陣が好投し、延長戦の末にスコアレスドロー。10日は埼玉西武が完封リレーを見せ1勝1敗1分に。
PayPayドームで行われた4月26日からの3連戦では、山川穂高選手が3試合で3本塁打を放った埼玉西武がカード勝ち越し。ところが、次の対戦となった5月11日は、東浜巨投手が9回97球2四球6奪三振でNPB史上84人目のノーヒットノーランを達成。翌週の那覇での2連戦も、東浜投手が7回を2安打無失点に抑えるなど、福岡ソフトバンクが連勝する。
7月・8月の対戦は、4勝4敗の五分に。そして、シーズンも佳境を迎えた9月には、12日からの3連戦を3連勝で飾った福岡ソフトバンクが2カード連続で勝ち越した。それでも、クライマックスシリーズ進出へ向け、負けられない戦いが続いていた埼玉西武が奮闘。9月27日に投打がかみ合い快勝すると、10月1日には延長11回裏に山川選手がサヨナラ2ラン。埼玉西武が劇的な勝利を収め、今季の対戦を終えた。
ファーストステージのキーマンとなるか。好相性の選手たち
ここからは、個人成績に注目していく。第1戦は、千賀投手と高橋光成投手が先発予定。千賀投手は埼玉西武戦で4試合1勝2敗、防御率3.16という成績だが、HQSを2回、QSを1回達成している。対する高橋光成投手も、福岡ソフトバンク戦で登板した4試合のうち、HQSを1回、QSを2回達成。両エースによる投手戦が期待される。
福岡ソフトバンクのリリーフ陣では、ワンポイントでの登板が多い嘉弥真新也投手が、埼玉西武に対して14試合で無失点と、その起用に応えている。モイネロ投手も11試合に登板し、6安打無失点と圧巻の投球を披露した。クライマックスシリーズでも「モイネロの攻撃」が炸裂するか。
対する埼玉西武は、最優秀中継ぎ投手賞を受賞した平良海馬投手が、5月17日の登板で1/3回5失点(自責点2)を喫したものの、その他の7試合ではいずれも無失点投球。一方、リーグ2位の31セーブを挙げた増田達至投手は、9月・10月の計9登板で5被弾と、失点が目立っていることが気がかりだ。大一番での守護神の復調が望まれる。
続いて、好相性を誇る野手陣をピックアップ。福岡ソフトバンクは、牧原大成選手が埼玉西武戦で打率.348(69打数24安打)と当たっている。リーグトップのチーム防御率を残した埼玉西武から安打を積み重ね、打線を勢いづけたいところ。
埼玉西武では、山川選手が対戦打率.329、7本塁打20打点をマークした。特に、PayPayドームでは打率.333、5本塁打16打点と球場との相性も良い。また、6年目外野手の鈴木将平選手も、PayPayドームで30打数11安打、打率.367と好成績を収めている。自身初出場のクライマックスシリーズでチームの勝利に貢献し、3位からの下剋上を狙う。
長いレギュラーシーズンとは異なり、予想外の展開となるのが短期決戦の醍醐味だ。総力を挙げた戦いが幕を開ける。
文・高橋優奈
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