開幕投手が離脱する予想外の船出となるも、楽天が連勝で開幕カード勝ち越し

パ・リーグ インサイト

2017.4.1(土) 00:00

予想外の船出となったが、上々のスタートが切れた。楽天が1日、14安打13得点と打線が爆発して2連勝。開幕カードの勝ち越しを決めた。

同点の3回無死1塁、茂木選手が左中間に適時二塁打を放って勝ち越しに成功すると、4番のアマダー選手、6番の今江選手にも適時打が飛び出してこの回4得点。7回にも2点を加え、9回にはダメ押しの6得点。オープン戦では適時打による得点が少なかったチームだが、この日は面白いようにタイムリーが飛び出した。

オープン戦で毎試合のように打順が変わっていたのが印象的だった楽天。最終的に梨田監督は、外国人打者を2番から3人並べる打順で開幕に臨んだ。さらにゴールデングラブ賞の藤田選手ではなく、セカンドには銀次選手。ファーストには今江選手を守らせ、サードにウィーラー選手という超攻撃的なラインナップを組んだ。

犠打やつなぎの役割が期待されるのが2番打者というイメージだが、そこにペゲーロ選手を置いた采配が、この2試合は的中。初戦は延長で勝負を決める2ラン。この日も4打席で3度の出塁。6番に控える今江選手も2試合連続マルチヒットと好調で、相手にとっては気の抜けない打線だろう。

開幕投手が決まっていた岸投手がオープン戦の終わりにインフルエンザにかかり、開幕戦の回避が決定。成長著しい安樂投手も右太ももを負傷し、開幕直前にローテ投手が2人離脱するという緊急事態がチームを襲った。首脳陣、先発投手たちはそれぞれがプラン変更を強いられたが、開幕投手の美馬投手、そしてこの日、6回途中2 失点で勝った辛島投手と先発として役割を果たし、打線もつながった。「日にちは僕に関係はなかった。思い切って投げることだけ考えていた」とヒーローインタビューに選ばれた辛島投手。笑顔はほとんど見せず「6回を投げ切らないと。もっと長く投げられるようにやっていきたい」と語った姿に、今後への頼もしさも漂った。

リーグ優勝を決めた2013年、美馬投手、辛島投手も先発陣を支えた面々だ。エースの則本投手を軸に、岸投手が戻れば、先発投手陣はある程度計算ができる。中継ぎ陣の整備が当面の課題となりそうだが、それがクリアできれば、Aクラス争いも十分に期待できそうだ。

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