甲子園での阪神と福岡ソフトバンクのカード最終戦。ここまで連勝中と勢いに乗る福岡ソフトバンクの先発は、中田投手だ。前回登板の埼玉西武戦では、5回3失点と試合を作りながらも白星とはならなかった。連勝を伸ばすためにも、1つずつアウトを積み重ねていきたい。対する阪神の先発は、好投手・秋山投手だ。

試合が動いたのは4回表だった。先頭の2番・今宮選手が出塁すると、続く中村晃選手の四球、柳田選手の内野ゴロで1死1,3塁の好機を演出。ここで5番・デスパイネ選手が適時二塁打を放って1点を先制した。

中田投手は、阪神打線に対して打たせて取る安定した投球を披露。4回裏には、2死3塁と同点のピンチを背負いながらも、落ち着いて後続を断って無失点。5回終了時点で、被安打1、無失点の好投を見せた。

しかし、4回以降は福岡ソフトバンク打線もなかなか秋山投手から得点機を演出することができない。両投手の好投による引き締まった展開のまま、試合は福岡ソフトバンク1点リードで後半戦に突入した。

再び試合が動いたのは8回表だった。1死から2番・今宮選手が四球を選ぶと、続く3番・中村晃選手が内角に入った直球を捉える。高々と上がった打球は右翼手のグラブをかすめる適時三塁打となった。なおも2四球で2死満塁と好機を拡大させると、松田選手が押し出し四球を選んでもう1点。さらに2死満塁から甲斐選手に適時打が生まれて2点を追加。この回4得点の猛攻で、リードを5点に広げた。

ここまで安定した投球を続けてきた中田投手だが、8回裏に制球を乱して1死満塁とこの試合最大のピンチを背負う。犠飛で1点を失い、続く打者に四球を与えたところで加治屋投手にマウンドを譲った。加治屋投手も1点は失ったものの、なんとか後続を断ってリードを守った。

最終回は守護神・森投手がマウンドに上がり、阪神打線の反撃を許さず。試合は、終盤で点差を大きく広げた福岡ソフトバンクが、阪神に5対2で勝利。カード3連勝を決めた。