5月30日、マツダスタジアムで行われた両リーグの首位チーム同士の対決・第2ラウンド。29日の初戦では4番の山川選手が3安打2打点の大暴れを見せ、不振が続いていた金子侑選手も4打点を記録するなど、打線が効果的に得点を重ねた埼玉西武が逆転勝ちを飾った。
埼玉西武は、交流戦前最後のカードとなった北海道日本ハム3連戦で3タテを喫した悪い流れを断ち切るべく、連勝を懸けた先発マウンドに十亀投手を送る。前回登板となった5月23日の福岡ソフトバンク戦では6回1失点の好投を披露し、今季3勝目をマークしている。
防御率2.60という好成績を残しながら3勝5敗と勝ち星がついてこない十亀投手に、強力打線は今日こそ多くの援護点をもたらすことができるだろうか。対する広島の先発投手は、岡田投手である。
埼玉西武は初回1死から3者連続で四球を選んで1死満塁の絶好機を得ると、5番・栗山選手が右中間に適時二塁打を放って2点を先制。早くも援護を受けた十亀投手は、その裏に1死3塁のピンチを背負ったものの、そこから中軸の3番4番を抑えて得点を許さなかった。
その後は粘りのピッチングを見せていた十亀投手だったが、4回裏には先頭打者から3連打を浴びて無死満塁という絶体絶命の状況を招くと、安打で2対2の同点に追い付かれてしまう。
同点のまま迎えた6回表、8番・金子侑選手が勝ち越し適時打を放つが、7回裏、3番手の平井投手が痛恨の逆転弾を被弾。スコアは4対3となり、広島がリードを握った。
1点ビハインドの9回表、代打のメヒア選手が特大のソロを放ち、埼玉西武が土壇場で4対4と試合を振り出しに戻す。9回裏が無得点だったことで試合は延長戦に突入し、10回表に秋山選手の適時三塁打で一気に3点を勝ち越すものの、10回裏、まさかの展開が待っていた。
マウンドに上がった武隈投手は、4連打を浴びて2点を返され、なおも1死満塁の大ピンチを背負う。ここで下水流選手に適時打を浴びて同点に追い付かれ、最後は満塁から鈴木選手に押し出し四球を与えてサヨナラ負け。鮮やかな逆転劇を見せた埼玉西武だったが、その裏に4点を奪われて大逆転負けを喫した。
埼玉西武は十亀投手が再三ランナーを出しながらも、粘りを見せて5回2失点にまとめる投球を見せた。スタメンを外れる機会が多くなっているメヒア選手に待望の一発が飛び出したのも明るい材料だったが、最後の最後でマウンドに上がった武隈投手が大誤算。セ・パの首位対決はセ・リーグ首位の広島に軍配が上がった。
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