レギュラーシーズンの対戦は終了、エンゼルスはWC争い現在3位
エンゼルスの大谷翔平投手は27日(日本時間28日)の敵地ヤンキース戦に「4番・DH」で出場し、2打数無安打2三振2四球だった。田中将大投手とのメジャー初対戦も2打数無安打1四球2三振と快音は響かず。
ヤンキースは争奪戦で二刀流右腕に早々に“フラれて"いたことから、ニューヨーク初上陸前には地元メディアに過激な見出しも踊っていた。3連戦終了後も「ヤンキースタジアムはオオタニにとって不親切な場所」「ヤンキースタジアムへの初訪問は失敗」などと伝えている。
田中との投げ合いが予定されていた27日(同28日)の先発登板を回避し、ヤンキースタジアムの3連戦はすべて打者として出場した大谷。大ブーイングで迎えられるなど、ニューヨーカーの“敵対心"が明らかな中、それを黙らせる豪快な打撃が期待されたが、快音は響かなかった。
3試合で9打数無安打4四球1打点5三振。四球「4」という数字には名門球団がいかに警戒していたかが表れているが、NYメディアは「打者・大谷」に“完勝"したと結論づけたようだ。
地元紙「ニューヨーク・ポスト」は「ヤンキースタジアムはオオタニにとって不親切な場所であるということを示した」とのタイトルで報じた。記事では「ニューヨーク・シティーは訪問客にきつく当たる時もある。ショウヘイ・オオタニに聞いてみるといい」と言及。
そのうえで「彼は週末のシリーズの間中ブーイングを浴びせられ、安打を記録できず、マウンドにも立てずチームは敗れ去った。彼のヤンキースタジアムへの初訪問は失敗に終わった」と結論づけている。
「オオタニは衝撃を与えずしてこの街を去っていった」
この日の田中との日本人対決についても「日本からアメリカに向け巣立った2人の球界最大のスター選手による対決で、タナカはオオタニを2度三振に斬って取った。そして、ヤンキースはエンゼルスとのシリーズの最終戦を3-1で制し、オオタニは衝撃を与えずしてこの街を去っていった」としている。
一方、“中立“の立場のESPNは、この日の田中を含めたヤンキース投手陣の投球を称えている。「23歳のオオタニは3-1でヤンキースが勝利した試合で2打数無安打となり、6歳年上のタナカに対し、2度三振に倒れた。以前に2人が打者と投手として対戦した時のことを思い起こさせる」。
このように伝え、田中が24勝無敗という信じられない成績を残した2013年に、当時ルーキーだった大谷を圧倒していたことにも触れている。
記事ではさらに、田中が大谷だけでなく、前日5安打のトラウトを2三振を含む無安打に抑えたことにも言及。アーロン・ブーン監督が、田中とゲーリー・サンチェス捕手のコンビを称えたことも紹介しつつ「オオタニはと言うと、今週末のシリーズでヤンキースの投手陣によって終始、巧みに抑えられた」と報じた。
打者として、ヤンキース投手陣、NYメディア、そしてニューヨーカーから“洗礼"を受けた大谷。今季、ポストシーズンでヤンキースタジアムに戻ってこられるか、注目が集まる。
記事提供: