【試合戦評】菊池投手が6回無四球2失点。2年連続の大役に向けて順調な仕上がり

パ・リーグ インサイト

2017.3.23(木) 00:00

3月23日、埼玉西武の本拠地・メットライフドームで、埼玉西武対中日のオープン戦が行われた。マウンドには開幕投手に内定している埼玉西武の先発・菊池投手が上がり、その投球内容に注目が集まった。

前回登板では、5回を投げて四死球4つと制球面に課題を残した菊池投手だったが、今日の試合では、序盤からストライク先行の投球を披露。昨オフから習得に取り組んでいたフォークや、今年の自主トレ中に楽天・岸投手から伝授されたカーブを駆使し、中日打線に的を絞らせなかった。

中日・森繁和監督が仕掛ける機動力野球に苦しみ、3回と6回にピンチを背負ったが、6回を投げて無四球、2失点に抑え、しっかりと試合を作った。5回表には、溝脇選手の投ゴロを軽快にさばき、フィールディング面でもアピール。開幕投手を任せている首脳陣にとっては安心できる投球内容だっただろう。

同じく、開幕スタメンを目指しているドラフト3位ルーキー・源田選手も、3回裏に一時逆転となる2点適時打を含む2安打を放った。守備には定評がある源田選手だが、この試合では打撃でもアピールをし、開幕スタメンへ大きく前進した。

なお、試合は、2対2の同点で迎えた8回に埼玉西武打線が爆発。浅村選手がフェンス直撃の勝ち越し適時二塁打を放つと、続く4番の中村選手が、オープン戦初本塁打となる3ラン。この4点を守り抜いた埼玉西武が、6対4で勝利を収めた。

今日の試合では、埼玉西武の魅力である破壊力抜群の打撃だけでなく、辻新監督がキャンプから取り組んでいる守備力の向上も見られた試合となった。5回表に見せた菊池投手の軽快なフィールディングだけでなく、3回表には、見事な中継プレーを見せ、本塁刺殺となるなど、中日にさらなる追加点を許さなかった。

昨シーズンはリーグワーストとなる101失策を記録するなど、守備力の向上が急務だった埼玉西武。今日の試合を見ても、辻新監督の目指す野球が少しずつチームにも浸透していると言えるだろう。圧倒的な打力を誇る打線に、盤石な守備力が加わった埼玉西武がどのようにペナントレースを戦い抜くのか、その戦いぶりが非常に楽しみになってきた。

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