試合前に、選手たちに首脳陣からある訓示が…
福岡ソフトバンクの今宮健太内野手が、スタメン復帰即猛打賞と躍動した。26日、本拠地ヤフオクドームでの楽天戦。右肘関節炎のために3試合連続でスタメンから外れていた今宮が4試合ぶりにスタメン復帰すると、いきなり4打数4安打の大当たり。チームの連敗ストップに大きく貢献した。
右肘関節炎から復帰し「2番・遊撃」で久々に名を連ねた今宮。初回1死で楽天先発の則本から中前安打を放つと、柳田の適時打で先制のホームを踏んだ。3回先頭での第2打席も中前安打を放つと、5回2死での第3打席では左中間を破る適時二塁打。さらには、続く中村晃の二塁内野安打で一気に本塁へ突入。ヘッドスライディングで嶋のタッチをかいくぐって、勝ち越しのホームを踏んだ。
7回の第4打席はどん詰まりの三塁内野安打を放ち、4打数4安打の大暴れ。お立ち台では「1日でも早く試合に出たいと思っていましたし、これまで散々チームに迷惑をかけていたので、これをキッカケにもっとチームに貢献出来るように頑張っていきたい」と語った。
試合後、5回に二塁内野安打で生還した場面を振り返った。「打った瞬間に内野ゴロだと思った。一塁にスローイングすると予想して、それなら思い切っていこうと。全力で走っておけば、一塁に投げて無理なら止まればいいかなと」。実際には二塁手の藤田は一塁には送球しておらず「それは見ていなかったです」と苦笑いだったが、見事な好走塁だった。
このプレーには布石があった。試合前には工藤公康監督ら首脳陣から常に全力プレー、常に全力疾走を忘れぬように選手に対して訓示があった。
「出来ていなかったところがある。もう1度やり直して、当たり前を当たり前にやる大事さをもう1回意識してやりました」と今宮。「足より手でかわしたほうがいいかなと思った」と、足からではなく、頭から突っ込み、ホームを陥れた。
「当たり前のことを当たり前にやるチームが強い」と今宮は語る。怪我人続出、貯金1という苦しいチーム状況の中で掴んだこの1勝は、大きな勝利となるかもしれない。
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