スカウトは入団前の大谷の評価を「本当に走力がある」
エンゼルスの大谷翔平投手が24日(日本時間25日)、敵地ブルージェイズ戦に「5番・DH」でスタメン出場し、2本の二塁打を含む3打数2安打の活躍を見せた。
ここまで打者として打率.319、6本塁打19打点、投手として7試合に先発し4勝1敗、防御率3.35の成績を残す二刀流を、カナダのテレビ局「CBC」公式サイトでは「天才、ショウヘイ・オオタニは驚きを与え続ける」と特集している。
同サイトに寄稿する野球殿堂入りを果たした名記者のボブ・エリオット氏が、大谷がエンゼルスに入団する前に、あるメジャースカウトにその最も優れた長所を尋ねると「スピード」という言葉が返ってきたという。
直球のスピードかと再確認すると「違う、彼は俊足なんだ。一塁へのカバーが遅れた時でも俊足のランナーをアウトにした。彼は本当に走力がある」と答えたそうだ。160キロの剛速球やメジャートップクラスの飛距離を誇る打撃よりも、俊足を一番に評価したスカウトがいたというエピソードを伝えている。
エンゼルスのビリー・エプラーGMも「ストライドが大きいんだ。彼はラリー・ウォーカーのようなストライドだね」と、カナダ出身でロッキーズ時代の1997年に33盗塁をマークした強打者に例えたという。
さらに、エンゼルスのアルフレド・グリフィン一塁コーチは、大谷が投手と野手の二刀流で活躍する姿に、「彼はランディ・ジョンソンのような剛腕の持ち主であり、かつセンターを守ることもできるアスリートなんだ」と証言したことを紹介。活躍を目の当たりにしたオリオールズの名将バック・ショーウォルター監督が「オオタニには驚かされた……彼はパワーが備わったイチローのようだ」と称賛する様子も伝えている。
記事では、ここまで大谷がア・リーグ新人で奪三振が1位(53)、勝ち星は2位(4)、6本塁打はトップタイの成績であると指摘。先発7試合でクオリティースタート(6回以上投げ自責3以内)を5回達成していること、投手として開幕から1か月で25奪三振&4本塁打を達成という史上4人目の快挙を成し遂げたこともリポートしている。
長年メジャーを取材し続けたエリオット記者は大谷の数々の功績を紹介しながら、最後は「いつの日か、彼はベーブ・ルース以来最高の二刀流選手となることだろう」と締めくくっている。打って、投げて、そして走ってもトップクラスの実力を発揮し続ける大谷。メジャー1年目の日本人ルーキーは世界最高峰の舞台で称賛を受けている。
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