24日の試合では岸投手の前に1得点に抑えられ、同一カード3連勝とはならなかったオリックス。対する千葉ロッテは24日の試合で土壇場から2度追い付く粘りを見せ、最後は清田選手の一打で劇的なサヨナラ勝ちを飾っている。両チームともAクラス浮上に向けて弾みをつけるためにも、交流戦前最後の3連戦は勝ち越しておきたいところ。そういった意味でも重要となってくるカード初戦、25日の試合の見どころを挙げていきたい。
【今季対戦成績】
オリックス→5勝3敗、千葉ロッテ→3勝5敗
【オリックス】松葉投手 1試合、0勝0敗 0.2回、0奪三振、1失点 防御率13.50
【千葉ロッテ】涌井投手 8試合、4勝3敗 55回、46奪三振、20失点 防御率3.11
オリックスの先発は松葉投手。今季はここまで中継ぎとして1試合に登板したのみであり、先発としての登板は今季初となる。今シーズンの目標として「信頼を得る」という言葉を掲げていた左腕にとって、今回の先発起用はまさにうってつけのチャンス。昨季は先発として22試合に登板した松葉投手にとっては、ローテーション復帰に向けて非常に大きなマウンドとなってきそうだ。
野手陣では西野選手が好調だ。5月15日に1軍復帰を果たすと直近5試合で7安打を放っており、2番打者としてチャンスメークの役割を果たしている。24日の試合では無安打に終わってしまったが、サードという新たな働き場所でレギュラーを確保し、再び主力へと返り咲くためにも、2試合連続でのノーヒットは避けたいところ。逆襲を図る背番号「5」にとって、25日の試合は今後に向けても重要なものとなりそうだ。
対する千葉ロッテは先発のマウンドに涌井投手を送り込む。昨季はわずか5勝と不本意なシーズンを送った涌井投手だったが、今季は5月にして早くも4勝。前回の登板となった5月18日の福岡ソフトバンク戦では7回2失点(自責点1)の好投を見せ、自身2連勝を飾っている。昨季の不振から立ち直りつつある実績十分のエースにとっては通過点かもしれないが、仮にこの試合で去年の自分へと並ぶことができたなら、それは完全復活をより強くアピールすることにもつながるだろう。
打線では角中選手に注目だ。開幕前に負ったケガが癒えて5月11日に戦線に復帰して以降は、井口監督が当初に掲げていた構想通りに4番へと座っており、22日の北海道日本ハム戦では今季初となる本塁打を放つなど状態は上向きつつある。「4番にも走れる選手を」という指揮官の理念を体現する存在として、2度の首位打者に輝いた打撃職人はマリーンズ伝統の「つなぎの4番」の系譜を継ぐ存在となれるだろうか。
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