土壇場でドミンゲスが同点打×2。最後は中村奨吾の神走塁、清田育宏の一撃で決着

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2018.5.24(木) 23:06

千葉ロッテマリーンズ(C)PLM
千葉ロッテマリーンズ(C)PLM

5月24日、ZOZOマリンスタジアムで行われている千葉ロッテと北海道日本ハムのカード最終戦。前日の試合では北海道日本ハムの上沢投手が降りしきる雨の中で熱投を見せ、8回コールドとなった試合を無失点で投げ抜き完封勝利。このカードを1勝1敗のタイに戻す白星をチームにもたらした。

カード勝ち越しをかけて臨むこの試合に、千葉ロッテは渡邉投手、北海道日本ハムは村田投手をそれぞれマウンドに送り込む。プロ2試合目の先発となる24歳のルーキーと、米球界での豊富な経験を持つ33歳のベテランという趣の異なる右腕の投げ合いとなった。

試合はプレーボール直後からいきなり動きを見せる。1回表、北海道日本ハムは先頭の西川選手がライトオーバーの三塁打を放って無死3塁の好機に。続く大田選手がきっちりと犠飛を放って打点を記録。初回からルーキーの渡邉投手に襲い掛かり、効率の良い攻撃であっという間に先制点を奪った。

一方の村田投手は2イニングス連続で無失点と、上々の立ち上がりを見せる。対する渡邉投手は続く2回と3回にもピンチを招くが、それぞれ後続を断ってこれ以上の追加点を許さない。

粘投を見せるルーキーを援護したい千葉ロッテは3回裏、無死満塁の絶好機で藤岡裕選手が左前適時打を放ち試合を振り出しに戻し、4番・角中選手が大きな犠飛を放って逆転に成功する。

しかし、渡邉投手がここでも2死1,2塁のピンチを招くと、勝ち投手の権利まであと1人という状況から4番の中田選手に逆転3ランを叩き込まれることに。同じシチュエーションで2度無得点に終わっていた北海道日本ハムは、主砲の一振りで「3度目の正直」とばかりに再逆転に成功した。

再び援護を得た村田投手はベテランらしい落ち着いた投球を披露。7回2失点の好投で今季3勝目の権利を手にして、残りの2イニングスを救援陣に託す。しかし、これが裏目となり、3点差の8回裏に藤岡裕選手が石川直投手から一発を放って2点差に。9回裏には1死1塁から代打のドミンゲス選手が、北海道日本ハムの守護神・トンキン投手から起死回生の同点2ランを左翼席に叩き込む。土壇場で助っ人が披露した豪快な一振りによって、試合は延長戦に突入していった。

北海道日本ハムは11回に2イニングス目のマウンドに上がった内投手からノーヒットで1死満塁の好機を作ると、レアード選手がきっちりと犠飛を放って貴重な勝ち越し点を得る。しかし、12回裏には2死2塁の状況で打席に入ったドミンゲス選手がまたしてもチームを救う同点適時二塁打を放ち、試合は3たび振り出しに。

12回表に田中投手が2死2,3塁のピンチを切り抜けて千葉ロッテの負けがなくなると、その裏には2死1,2塁の好機から、思い切った重盗と中村選手の巧みな走塁で2死2,3塁と好機は拡大。ここで清田選手が左前にサヨナラ打を放ち、4時間を超える死闘に終止符を打った。

北海道日本ハムは先発の村田投手が7回2失点と試合を作り、打っては4番の中田選手が今季第10号となる一発を放つなど投打にわたって好材料が垣間見えたが、救援陣が踏ん張り切れずにカード勝ち越しを逃す結果に。対する千葉ロッテは敗色濃厚な状況から2度にわたって追い付く粘りを見せ、最後は劇的なサヨナラ勝ちで3連戦の勝ち越しを決めている。

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