今井が右内転筋の張りで離脱、ドラ1隅田は確定済み
■埼玉西武 4ー1 東京ヤクルト(オープン戦・21日・ベルーナドーム)
埼玉西武は21日、本拠地・ベルーナドームで行われた東京ヤクルトとの今季オープン戦最終戦で、ドラフト2位ルーキーの左腕・佐藤隼輔投手が先発。5回を投げ1安打3奪三振2四球で無失点に抑える快投を演じた。もともと先発予定だった今井達也投手が右内転筋の張りを訴えたため、急きょ代役を務めたが、期待以上の投球を披露。今井に代わって開幕ローテに名を連ねることも決まった。
初回2死一塁では、昨季セ・リーグMVPの村上に対し、全4球ストレートの真っ向勝負を挑んだ。最後はカウント1-2からこの日最速の149キロを外角高めに投じ、空振り三振。スライダー、チェンジアップも冴え、4回2死走者なしでは、この日唯一のフォークで空振り三振に仕留めた。筑波大時代には投げていなかった球種だが、新たな武器になりそうだ。「まだ1週間のルーティンが体にしみついているわけではないので、急きょ先発と言われても、それほど動じることはなかった」と落ち着いたもので、「ゼロに抑えられたのは良かったが、コントロールがアバウトになってしまったところがあったので、次回登板までに修正したい」と反省も口にした。
辻発彦監督は、今井については「シーズン最後まで走ってもらわないといけない投手。用心して無理はさせません」と、開幕ローテ入りを見送ることを明言。当初は中継ぎでの開幕1軍が見込まれていた佐藤を先発に抜擢する。現時点では今井が先発するはずだった開幕2カード目初戦の29日・北海道日本ハム戦(札幌ドーム)を佐藤に任せる可能性が高い。
指揮官は佐藤を「球数が少なかった(59球)から5回まで行ったが、球威がガタッと落ちることもなく、内容が良かった」と称賛。チームは長年左腕不足に悩んできたが、結果的にドラフト1位の隅田知一郎投手とともに、一気に新人左腕2人が開幕ローテ入り。辻監督は「新人だから、いきなり1年間ずっとはいけるわけがない。疲れを見ながら、空けるところは空けないと」としながらも、「この2人の加入は本当に大きいと思います」とえびす顔だった。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)
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