3月4日、本拠地の札幌ドームにて、北海道日本ハムと巨人のオープン戦2連戦の初戦が行われた。

北海道日本ハムの先発は、新外国人のエスコバー投手。エスコバー投手は初回、1死から巨人の2番・重信選手に出塁を許すものの、3番・マギー選手を打ち取って注文通りのダブルプレー。結果的に3人で攻撃を終わらせ、安定感のある立ち上がりを披露した。

2回表には、5番・村田選手に四球を与えると、7番・石川選手に二塁打を浴びるなどして2死満塁のピンチを迎えるが、9番・吉川大選手をゴロで打ち取り、プレッシャーのかかる場面を無失点で切り抜ける。しかし3回表、先頭の立岡選手に四球を与えたことをきっかけに、失策も絡み1イニング6失点を喫する。

エスコバー投手は、2回2/3を投げて6安打4四死球6失点という結果でマウンドを降り、2番手の浦野投手に後を引き継いだ。

3回裏、それまで無得点に抑えられていた北海道日本ハム打線が奮起する。まずは、ルーキーながら今季の開幕スタメン入りに向けて、連日アピールを続けている石井一選手。前の2イニングスを3者凡退で終わらせていたベテランの内海投手から二塁打を放って、無死2塁のチャンスを演出する。そしてこの試合で先発マスクを被った8番・市川選手がきっちりと1点適時打を放ち、続く中島選手が四球を選ぶと、西川選手が落ちる球にうまく合わせて安打を放つ。無死満塁の絶好機、近藤選手のゴロの間にさらに1点を追加し、点差を4点まで縮めた。

しかし4回裏は、昨年オフに福岡ソフトバンクから巨人に移籍した森福投手の、打者を手玉に取るような投球の前に3者凡退に抑え込まれ、5回表にも、浦野投手が3連打を浴び、2点を失ってしまう。5回裏には、3連続の四死球によって1点を返すものの、以降の反撃は6回裏から登板した吉川光投手の前に封じ込まれた。

試合は9対3で巨人が勝利。特にこの試合では、昨年の交換トレードで北海道日本ハムから巨人に移った吉川光投手と、石川選手が躍動した。吉川光投手は4イニングスを投げて3安打1三振0四球、無失点と、古巣を相手に好投を披露。交換トレードの相手である大田選手との対決も注目を浴びたが、落ち着いてゴロに打ち取るなど、ベテランらしい姿を見せた。まだ24歳と若く、新天地での飛躍が期待される石川選手も、5打数2安打とマルチ安打を記録。初球を狙い打つスタイルは健在で、1打点も挙げた。

北海道日本ハム側は、2日の中日戦から引き続き2桁安打を浴びて敗北。7回表に登板し、あっけなく3人で巨人の攻撃を終わらせた谷元投手はさすがだったが、投手陣は被安打11、9失点と安定感を欠き、野手陣も6安打3得点4失策と、それぞれ課題の残る結果となった。