現パ・リーグ&元パ・リーグ戦士も活躍した侍ジャパン vs CPBLの壮行試合

パ・リーグ インサイト

2017.3.1(水) 00:00

2017 ワールド・ベースボール・クラシック(以下WBC)の開催まで1週間を切り、ヤフオクドームでは2月28日と3月1日の2日間に渡って侍ジャパン対CPBL選抜との壮行試合が行われた。

まずは2月28日の初戦。本番まであとわずかということもあり、形だけでなく勝ちにもこだわりたい両者。結果的に、CPBL選抜が“打ち勝つ”野球で勝利した。そんな中でも目立つ活躍を見せたのが、元・福岡ソフトバンクの陽耀勲選手だ。

1番・右翼手として先発出場した陽選手。初回に幸先良く右安を放つと、3回に回ってきた第2打席でも安打を放つ。さらに、8回の第5打席では中安を放ち、全て単打ながらも1番打者としての役割を十分に果たした。福岡ソフトバンク在籍時は投手として活躍したが、ケガの影響もあり、ラミゴに入団後は外野手に転向。転向後わずか2年でここまでの活躍を見せるまでに成長した。今季もチームに貢献する活躍が見られることであろう。

WBCの本戦はすでに不参加が確定しているが、注目すべき選手がもう一人。2月に石垣島で行われた千葉ロッテとの練習試合で2打席連続弾を放つ活躍を見せた王柏融選手である。28日の試合でも、センターのバックスクリーンに飛び込む本塁打を放つなど、3打数3安打3打点と大暴れ。「大王」のニックネームに恥じない活躍で観客の度肝を抜いた。

王柏融選手は今年がプロ3年目となる23歳。プロ2年目の昨季は200安打、29本塁打、105打点、打率.414(史上最高)と大活躍し、タイトルを総なめ。CPBL史上最強打者との呼び声が高く、今後の活躍や動向に注目していきたい。

侍ジャパンのメンバーに目を向けると、4番手で登板の宮西投手が切れ味鋭い投球で3人の打者を相手に3奪三振の快投。さらに、最終回のマウンドに上がった6番手・松井裕投手もピシャリと3人で抑えるなど、パ・リーグから選出されたリーグ屈指のサウスポーがマウンド上で躍動してみせた。

月が替わり、3月1日に行われた第2戦。投手陣が相手の攻撃を抑え込み、打線がそれにしっかりと応える理想的な展開となった。先発・菅野投手の後を受けた2番手の石川投手(千葉ロッテ)がコーナーを鋭く突く投球で相手を翻弄し、3回6奪三振、失点1の好投。最終回のマウンドに上がった4番手・千賀投手(福岡ソフトバンク)は3人で終わらせて無失点。昨夜の投手陣の悔しさを晴らす投球を展開した。

一方の打線は先日のアクシデントによるケガの具合が心配されていた内川選手(福岡ソフトバンク)が6番・指名打者で先発出場。7回に逆方向への安打を放ち、不安がないことを証明した。また、今日は2番・中堅手で先発出場の秋山選手(埼玉西武)が3出塁。中盤の得点に絡む活躍で大きく貢献した。

今後、侍ジャパンは3日に阪神と対戦し、5日にはオリックスとの強化試合が予定されている。その後は1日の休養を挟み、7日からいきなり強豪・キューバとの対戦で侍ジャパンのWBCが開幕する。アジア全体の野球レベルも上昇し、世界を制するのは容易ではないが、今日のような投打ががっちりとかみ合った試合運びで勝ち抜き、3度目の“世界一”の座を手にしたい。

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