前日に先発した涌井の投球にヒント
千葉ロッテの新外国人ボルシンガー投手が19日、福岡ソフトバンク打線を完璧に封じ、今季4勝目を挙げた。千葉ロッテは本拠地での福岡ソフトバンク戦に8-1で連勝。6試合目の先発だったボルシンガーは、来日最長の7イニングを投げ、102球4安打7奪三振で無失点の好投を披露した。
圧巻の投球は5-0で迎えた6回だった。先頭今宮から127キロのスライダーで見逃し三振を奪うと、前日に自己新となる22試合連続安打を記録した柳田と対戦。腰砕けの空振りを2度奪い、最後は得意のナックルカーブで空振り三振に斬った。4番デスパイネには、この日最速144キロのストレートを投げた直後、128キロのスライダーで空振り三振に仕留め、3者連続三振で戦意を砕いた。
前日に東浜と投げ合って4勝目を挙げた涌井のピッチングも参考にした。「同じ球種を続けず、的を絞らせないこと。スライダーに強い左打者が多いが、今日はスライダーが一番よかった」と、得意のナックルカーブとスライダーで打者の狙いを外しながら術中にはめていった。最速は144キロまで出たが、ストレートの球速はほとんど130キロ台。それでも変化球を低めに集め、内野ゴロを打たせて取る投球で、チーム本塁打48本とリーグ断トツのソフトバンク打線を単打のみに抑えた。
初回に珍しく小林雅投手コーチがマウンドに行った。ブルペンでの投球フォームと違うと指摘されたという。そんな首脳陣のバックアップもプラスにしての102球。お立ち台では「今日は打線の活躍に感謝したい。楽に投げられた。次回もしっかり試合を作って、8回まで投げられるようにしたい」と宣言。防御率も2.43から1.96と1点台に乗せた。井口監督も「開幕からずっと安定したピッチングを見せてくれている」と最大限の評価で称えた。
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