パ防御率トップの鷹に“意外な真実”も…「本当の投手力」を持つ球団を検証

Full-Count

2021.10.29(金) 17:05

福岡ソフトバンク・石川柊太、千賀滉大、ニック・マルティネス(左から)※写真提供:Full-Count(写真:藤浦一都)
福岡ソフトバンク・石川柊太、千賀滉大、ニック・マルティネス(左から)※写真提供:Full-Count(写真:藤浦一都)

守備から独立した失点率を示す指標「tRA」で見ると…

 野球を客観的に分析する手法として定着してきたセイバーメトリクス。その指標の中に「tRA」というものがある。守備の関与しない与四球、奪三振、被本塁打の3項目に加えて、どのような種類の打球を打たれたかまでを投手の責任範囲として、守備から独立した投手の失点率を推定、評価する指標だ。これにより、野手の守備から切り離された投手の力が見えてくる。(数字は27日終了時)

 では、この「tRA」で分析し、パ・リーグで真に優れた投手力を持つ球団を見ていこう。セイバーメトリクスの指標などで分析を行う株式会社DELTAのデータを参照した。今季のパ・リーグのチーム防御率は福岡ソフトバンク(3.25)、オリックス(3.31)、北海道日本ハム(3.35)、楽天(3.40)、千葉ロッテ(3.66)、埼玉西武(3.94)の順になる。ただ、ここには各球団の守備力も影響している。では、守備から切り離すと、これがどう変わるのだろうか。

「tRA」でパ・リーグ1位になるのは、防御率3位の楽天で3.48。早川隆久投手や則本昂大投手が70イニング超を投げた投手の中では「tRA」の上位10人に入り、岸孝之投手や田中将大投手も15位までに入っている。楽天はチーム「UZR」もリーグ1位で守備力も良いが、守備から独立した投手力も優れているよう。3位に終わったのは、なかなか援護できなかった打線にあるようだ。

 楽天に続くのは、25年ぶりにリーグ優勝を果たしたオリックスで3.51。絶対的エースの山本由伸投手が君臨し、13勝を挙げた宮城大弥投手、8勝の田嶋大樹投手も安定していた。先発陣の「tRA」は12球団トップだった。3位はリーグ最下位の北海道日本ハムで3.55。北海道日本ハムはチームの「UZR」がリーグワーストの-13.8となっており、守備面が大きく影響したことが窺える。

 防御率トップの福岡ソフトバンクは4位の3.66に。チーム「UZR」がリーグ3位の17.8だった守備に救われていた部分、そして、リーグワースト2位の577四死球を与えていることが指標を悪化させたと考えられる。防御率で見れば優れていた投手陣も「tRA」で見ると、決して傑出しているわけではない。

 5位は千葉ロッテで「tRA」は4.18。70イニング超を投げた投手の指標トップ10に入る投手がおらず、エース不在で投手力に苦心した様子が窺える。最下位は埼玉西武で4.38は12球団でもワースト。防御率もリーグワーストだが、埼玉西武は守備指標に優れており、投手の力に限定すれば、さらに苦しい現状となることが分かる。

(Full-Count編集部)

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