7月29日、パシフィックリーグマーケティング株式会社(以下PLM)は、パシフィック・リーグ オフィシャルスポンサーのパーソルグループである株式会社ベネッセi-キャリアとともに、就職活動前の学生に「はたらく」を考えるきっかけを提供するイベント『パーソル パ・リーグ大学 for dodaキャンパスゼミ』をオンライン上で開催した。
オンラインということもあり、北海道から九州地方まで全国から100名を超える学生が集まった本イベント。登壇したのはPLM執行役員 事業開発本部本部長 兼 経営企画部部⻑の園部健二氏だ。転職を繰り返しながら現在のキャリアにたどり着いた園部氏が、これから社会に出る大学生たちに「はたらく」ことについて、自身のキャリアとも絡めながらアドバイスを送った。
「はたらく」ことが楽しければ人生が豊かになる
「働いてからも笑っていたくないですか?」と、まず園部氏は問いかけた。というのも、就活を控えた大学生1〜3年生を対象に行われた本イベント。社会に出ることを目前とした彼らからは、社会で働くことへのイメージを問われると「きつそうなイメージ」「やらなければならないもの」といった不安の声が多く上がったからだ。
その不安感は、仕事に対するマイナスなイメージによって生まれる。園部氏はそんな学生たちに「仕事が楽しかったらいいのでは?」と提案した。「社会人の一日を睡眠、プライベート、仕事のおおまかに3つ分類する。仕事の時間が楽しければ、24時間365日、人生が楽しくなるはずだ」と園部氏は続ける。仕事を「責務」として捉えるのではなく、「楽しみ」として捉える発想の転換を参加者に説いた。
参加した学生や、読者の皆さんはおそらく「野球が好きだ」という方が多いはず。園部氏はその「何かが好き」という思いは仕事選びにおいて重要だとしている。好きなものが仕事になれば毎日が楽しいし、好きなもののためなら次々にアイデアも浮かんでくる。人生の中で大きな時間を占める「仕事」が楽しくなることで、人生がより豊かになるのだ。
園部氏が語る「働いて楽しい」を満たす条件とは
とはいえ、「好き」や「楽しい」という感情だけで選べないのが仕事だ。園部氏は働くうえで「楽しい」を満たす条件を「興味、仲間、時間・場所の自由、個人の裁量、方針の一致、待遇」の6つを用いて説明した。
園部氏は、現在勤めるPLMではその全てにおいて条件を満たしていたのだという。3回の転職を繰り返してついに自身にとって最高の職場に巡り合ったのだ。決め手となったのは30歳を過ぎたあたりから前述の「好きを仕事に」する自身の考えに至り、「本当に好きなのは(中学時代までプレーし、大人になっても草野球で続けていた)野球だ」と気づいたからだそう。当時について、過去のインタビューでも詳しく話している。詳細は野球少年がビジネスでスポーツへ恩返し。 園部健二さんインタビュー【パ・リーグお仕事名鑑 Vol.4】から。
学生時代にやっておくべきこと。「得意」と「好き」を探し出せ
しかし「自分のが好きな仕事がを最初から見つけ出すのは難しいのでは」と考える人も多いだろう。園部氏はそんな学生らに向けて、自分に向いている仕事は「自分の“好きなもの”と“得意なもの”との掛け算だ」とした。またその上で、「自分が好きなもの」は『業界』を選ぶ際の核とし「自分が得意なもの」は『職種』を考える上での指針とすべきだと説いた。
そのために大学生のうちにしておいたほうが良いこととしては、いろんな経験をして「本当に自分が好きなものを見極める」ということだそう。園部氏自身、現在でこそ恵まれた環境で仕事できているものの、学生時代の就活から上手くいったわけではなかった。だからこそ、今学生に対して「自分が何を好きなのか、何をやりたいのかをはっきりさせる」ことの大切さを語る言葉には熱がこもる。
「“好きなもの”と“得意なもの”との掛け算」。言われれば誰しも納得するが、体現することは簡単なことではないだろう。そこで、自分自身を深く知ることが大切なのだ。
転職という選択肢も。大切なのは「スキル」と「想い」
この話を聞くと、「本当に自分が好きなことを今見つけるのは大変だ」という人もいるはずだ。しかし「転職」に関する理解が普及してきた現在では必ずしも新卒採用時に「本当に好きなこと」を見つける必要はないのだ。園部氏も「好きなものが決まっていなければ、ひとまず大手の会社に行くのもありだ」としている。
もちろん、転職ありきで就職するわけではないのだが「スキルと想いがあれば」いくらでも転職して好きなものに近づけていく事ができるそう。例えば、PLMではPLMキャリアという、「スポーツ業界特化型」の人材紹介サービスも行っている。興味のある方は、実際に「PLMキャリア」を通じて転職された方へのインタビューもこちらからチェックしてみてはいかがだろうか。
園部氏はイベントの最後に「野球界は皆さんのように若くて思いのある人を求めている。『好き』『得意』を突き詰めて、一緒に働ける日を待っています」と学生たちに向けて呼びかけて本イベントを締めた。
オンライン上ではあったが、チャット機能を用いて双方向な交流が活発に行われた本イベント。参加者からは終了後、「今までよりもっと野球の仕事がしたくなりました」との声も寄せられた。本イベントは好評に付き、秋頃にも開催予定。ぜひ次回も奮って参加していただきたい。
文・小野寺穂高
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