白熱の投手戦の結末は意外な形。オリックスが延長12回裏にサヨナラ勝ちを収める

パ・リーグ インサイト

2018.5.10(木) 22:30

オリックス・バファローズ(C)PLM
オリックス・バファローズ(C)PLM

昨日の試合は清宮選手のプロ初本塁打や中田選手の通算1000本安打が飛び出すなど、メモリアルな試合を北海道日本ハムが8対2で制した。今カード1勝1敗で迎えた注目の第3戦はオリックスが今季未勝利の金子千尋投手、北海道日本ハムは中5日での登板となる村田投手の投げ合いとなった。

北海道日本ハムの清宮選手はプロ初の5番・左翼でのスタメン出場。5月8日のオリックス戦でDHを解除してプロ初となる左翼の守備に就いたものの、守備機会はなし。連日その打棒が注目される清宮選手だが、今日は左翼の守備にも注目が集まる。

一方、オリックスは昨日から打順を大きく変更。上位打線を4月3日の千葉ロッテ戦以来となる1番・宗選手、2番・山足選手に戻し、4番にはロメロ選手を据えた。特に、山足選手は8日のゲームから戦線復帰を果たすと、いずれの試合でも安打を放ち打撃の状態は良好。調子の良さを生かしてチャンスメークし、得点圏に走者を置いた状況でクリーンアップに回したい。

先手を奪ったのは今日も北海道日本ハムだった。初回、1番・西川選手がいきなり右安で出塁すると、暴投、内野ゴロの間にそれぞれ進塁。1死3塁の場面で3番・アルシア選手の二ゴロの間に西川選手が生還。ここまで村田投手が先発した試合では打率.429と打撃好調なアルシア選手が村田投手に先制点をプレゼントした。

しかし、以降は両先発が踏ん張りを見せる。金子千尋投手は毎回走者を出す苦しい投球ながら、要所を締めて追加点を許さず。村田投手も多彩な変化球を主体としたテンポの良い投球でオリックス打線に的を絞らせない。

初回以降はスコアボードに0が並ぶ投手戦となったこの試合、オリックスは7回表から黒木投手に交代し、継投策へ入る。今日の金子千尋投手は6回106球を投げ、与四球3と制球に苦しんだものの、被安打4、1失点という投球内容で降板した。

その好投に報いるように、ついにオリックス打線が奮起する。1死から4番・ロメロ選手が村田投手の甘く入った球を見逃さずに強振。打球はぐんぐんと伸びて左翼席へ飛び込む第7号ソロに。この本塁打で試合は振り出しに戻り、ここまで苦しんだ北海道日本ハム・村田投手をマウンドから引きずり下ろした。

1対1で迎えた9回裏、試合は大きな局面を迎える。先頭の1番・宗選手の二塁打と四死球で1死満塁。オリックスにとってこの試合最大の好機を迎える。しかし、この回からマウンドに上がった北海道日本ハム・トンキン投手の前に5番・T-岡田選手が空振り三振、続く代打・小谷野選手は二直に倒れて得点ならず。白熱の投手戦は延長戦へと突入する。

そして、1対1のまま迎えた12回裏。先頭の7番・安達選手の左安や1番・宗選手の中安などで2死満塁に。ここで、小田選手への初球を捕手が後逸。一度三塁走者の安達選手は本塁突入を見送ったが、本塁への送球が逸れたのを見るや一気に本塁へ突入。2対1でオリックスが白熱の投手戦でサヨナラ勝ちを収めたが、その結末は何とも意外な形での決着となった。

オリックスが珍しい形でサヨナラ勝ちを収めたこの試合。このサヨナラ勝ちを呼び込んだのはオリックスの救援陣だ。先発・金子千尋投手の後を受けると、その後は計6人の投手がそれぞれ1イニングずつを無失点に抑える投球を見せた。救援陣が投げた6イニングスで許した安打はわずか1本で、与四死球は0。ピンチらしいピンチを作らなかったことで、サヨナラ勝ちにつながったと言える。

一方、敗れた北海道日本ハムは先発・村田投手が7回途中を1失点に抑える好投を見せたものの、勝利に結びつけることはできなかった。今日は5安打に抑え込まれた打線の明日以降の奮起に期待したい。

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