オリックスの夏といえば、選手がスイーツをほおばるという意外性満点の日程ポスターがファンの間で恒例になりつつある。
2019年はスイカをかじる「夏は野球にかぶりつけ!!」、昨シーズンはアイスクリームを持った「オリ達は、野球を愛ス!!」と、いずれも試合中に見せる姿とは一転したキュートな表情が人気の秘訣だ。
そして今シーズンは「オリにドキドキ ドームの夏でドー夏」というコピーで、選手たちがドーナツを持ったポップなビジュアルが球団SNSなどで公開された。3年目を迎えたオリックス×夏×スイーツのかわいいポスター。制作を担当したオリックス・バファローズ事業企画部・宣伝グループの後藤俊一さんに「ドー夏」誕生の裏側について話を聞いた。
「ドー夏」誕生の経緯。そしてファンの反応は?
ーー2019年の「野球にかぶりつけ!!」(スイカ)、2020年の「オリ達は、野球を愛ス!!」(アイスクリーム)ときて、今年は「ドー夏」(ドーナツ)ですね。今回の企画の経緯をお聞かせください
「いくつかのアイデアがあるなかで、これまでを踏襲したような形の『ドームの夏でドー夏』、ドーナツに決まりました。現実的で撮影もしやすいなと思ったのもドーナツに決まった理由のひとつです」
ーーそれでは「オリにドキドキ ドームの夏!! ドー夏」というキャッチコピーはどのように決まったのでしょう?
「ドームでドーナツ、選手とドーナツ、というビジュアルが始めのアイデアの時点でありました。キャッチフレーズはドームでドーナツなので“ドー”にひっかけて“ドはまり”とかいろいろ案があるなか『ドキドキ ドームの夏』に決まりました。制作会社さんに昨年に引き続きお願いしていますので、そういうアイデアをお互いに出し合ってできました」
ーー試行錯誤があったのですね。このポスタービジュアルからファンに伝えたいメッセージを改めて教えていただけますか
「(公開時期が)オールスターとオリンピックブレイク間であり、イベントがあったりするわけではなかったので、毎年やっているこの夏のイメージポスターをこのタイミングにはめました。公式戦期間じゃないですけども、せっかくの夏休みというか、1年目2年目と同じように楽しいイメージを発信できたらな、という気持ちです。サマーシリーズと銘打って京セラドームでエキシビションマッチがあるので、来場していただく方にも(このポスターを)見ていただける機会もあるかなと思います」
ーーファンの反響はいかがでしょう?
「3年目なので“今年はドーナツか!”という声が一番多いです。選手のかわいいイメージや普段とはちょっと違うイメージを出しているので“よくわかってる!”というリアクションや“早くグッズを出してほしい” “ドーナツを食べたい”といった声もありました」
ーー確かにドーナツを食べたくなってしまう気持ちはわかります。球団Instagram(https://www.instagram.com/orix_buffaloes/)では1日1枚のペースでビジュアルを公開中です
「夏のあいだのお楽しみにしてもらったらうれしいなと。8月まで投稿は続きます。もうすでに“(京セラドームで)見つけました”とSNSで上げているファンもいらっしゃいます」
交流戦中に2日間で撮影。選手たちは慣れた様子でポージング!?
ーーここからは撮影時のエピソードについてうかがいます。撮影の時期や、参加選手はどのように決まりましたか
「撮影は交流戦の最中だったんです。その限られている日程のなかで、できる限りの選手に撮影を協力してほしいというリクエストをして、そのタイミングに一軍にいる選手に協力していただきました。(撮影期間は?)2日間で撮り終わりました。めちゃめちゃ効率のいい撮影でした。試合前なので選手にもあまり負担もかけられないし、ホームユニフォームスタイルで来ていただいて、一人頭そんなに時間と負担をかけずにどんどん回していくような感じで撮りました」
ーータイトなスケジュールだったのですね。撮影中の選手たちの様子はいかがでしたか
「前回もそうですが、選手に(細かく)説明しなくても撮影に協力してもらえることがすごくいいなあと思っていて。宮城投手とかは今年初めての撮影だったので“毎年こういう撮影に協力してもらっています。今年はドーナツです”と説明しましたが、(前年までも)協力してもらっている選手については“今年はドーナツになりました”のひとことですんなり撮影に入ってもらえました。
基本的に嫌がる選手もなく、照れることもなく(雰囲気は)すごいよかったですね。山本由伸投手は表情をつくるのがうまいので、自分から表情をつくってくれたりとか。普段のかわいい感じよりかは、眉間にシワがいくような表情づくりなんかもしてくれました。(表情、ポージングのディレクションについて)動きをこちらからリクエストしたり、カメラマンさんがドーナツの角度とかをいろいろとお願いして(選手に)動きをつけてもらっています」
ーー「今年はドーナツです」と説明された宮城大弥投手は、どのような反応をされていましたか
「いつもの朴訥で真面目な表情で『はい、わかりました』と。表情もつくるとかじゃなくて、素直な感じが出ているんじゃないかなと思います」
ーー宮城投手のほかにも村西良太投手、紅林弘太郎投手ら若手が夏ポスターに初登場していますね
「ルーキーの方だったりとか、2年目の選手が初めてでしたね。(ルーキーの村西投手は)かわいい表情で撮らせてもらえたんでよかったと思います」
ーーベテランではメジャーから復帰した平野佳寿投手も参加されています
「平野投手はメジャーに行く前もいろいろな撮影に協力いただいていて、メジャーももちろん経験されていますから(今回も)簡単にこなしていました。アメリカではもっといろんな撮影をやっているかもしれませんね。ポージングも表情も的確です」
ーーさすがベテラン・平野投手ですね。山岡泰輔投手はこのポスターに合わせたようなカラフルなシューズを履いていますが……
「山岡投手に関しては全身が映るポージングで撮影に入ってほしいので、シューズをなにか履いてきてくださいとリクエストは出していましたが、特にこのイメージに合わせてくれたわけではないかと思います。すごいレアなシューズみたいで、そちらに反応されているファンの方もたくさんいましたね。(どうして山岡投手は寝転がったようなポーズに?)いつもと違うような感じのポージングをやってもらうなら、山岡投手にお願いしようとなりました。やっぱり絵になるので」
ーー話は戻りますが、撮影時期は交流戦中だったとのこと。撮影中にチームの好調さを感じることはありましたか?
「撮影のときは、大型連勝や順位がどんどん上がっていく直前だったので、そこまで(影響は)なかったですけど、チーム自体の雰囲気は悪くないときだったのでよかったです」
ーーところでこのドーナツは本物…… ではないですよね?
「そうなんです、実は作り物で。撮影現場で見ていたんですけれど、初見だと本物にしか見えないようなすごい仕上がりでした。おいしそうでしょ? でも持ったらめっちゃ重かったり、めっちゃ軽かったりするんです(笑)」
ーーリアルな仕上がりで美味しそうです。この企画に関連したグッズ販売はありますか
「グッズはサマーシリーズが始まるタイミングには出るんじゃないかなと思います。今年はドーナツで、というのがあったので飲食のチームにも撮影のタイミングで共有して、選手が持っているドーナツが完全に再現されて、飲食メニューとして京セラドームで販売されることになりました」(※サマーシリーズ期間中にドー夏×オリ姫ドリンクセットとして販売された)
球団公式YouTube&スマホ向け有料サイトBPBで撮影のウラ公開中!
選手たちの撮影の様子は、オリックス・バファローズ公式YouTubeチャンネル「BsTV」で公開中。また、ロングバージョンはスマホ向け有料サイト「BPB(バファローズプレミアムボックス)」で見ることができる。「せっかくこうやって毎年、選手が協力していただいてるものばかりなので一人でも多くの方に見ていただけたらうれしいです」と後藤さん。オリックスの選手たちが見せる、あざとかわいい!?一面をぜひ楽しんでほしい。
◇オリックス・バファローズ公式YouTubeチャンネル「BsTV」
https://www.youtube.com/channel/UCE_pCd9bB79Tf8eC_QZHkpA
◇オリックス・バファローズ公式スマホ向け有料サイト「BPB(バファローズプレミアムボックス)」
https://sp.buffaloes.co.jp/special/bpb/index.html
取材・文 菊地綾子
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