安田尚憲(やすだ・ひさのり)/内野手
#5/1999年4月15日生まれ
188cm95kg/右投左打
履正社高校を経て2017年ドラフト1位で千葉ロッテに入団。高校通算65本塁打を記録したその長打力が魅力の安田選手は、履正社高校時代に1年夏からベンチ入りを果たし甲子園には春夏8試合に出場。打率.379、1本塁打4打点の成績を残した。2018年8月に開催された「U‐18ベースボールワールドカップ」では通算打率.324、サヨナラ打を放つ活躍も見せた。
ルーキーイヤーの2018年は、一軍で出場した17試合の中でプロ初安打・打点・本塁打をマーク。9月24日には球団62年ぶりとなる高卒新人の1試合4打点を挙げるなど、1年目からその頭角をあらわす。10月には23歳以下の世界一を決める「第2回WBSC U‐23」に出場。優勝を逃すも、大会MVP、ベストナインに選出される活躍を見せた。2019年は1年間二軍での経験を積み、イースタン・リーグで本塁打王・打点王を獲得し、最多安打も記録。オフシーズンにはプエルトリコのウィンターリーグに派遣され、異国の地でパワーアップに励んだ。
初の開幕一軍をつかみ取り迎えた2020年は、レアード選手の離脱もあり7月21日から86試合連続で「4番・三塁」を任された。10月には打率.169まで落ち込むなど不振に苦しんだ時期もあり、規定打席には到達したものの113試合6本塁打54打点、打率.221とまだまだ課題は多い。しかし、CSでは最年少本塁打を含む9打数4安打1本塁打4打点の大暴れを見せるなど、ブレークの片鱗をのぞかせた。
2021年は自身初の開幕スタメン、球団史上最年少での開幕4番に抜てき。5月までは打率2割前半と苦しんだが、6月は打率.311と状態を挙げ、6本塁打44打点、打率.243の成績で前半戦を終えた。
将棋が好きというまさに「文武両道」の安田選手。司馬遼太郎の歴史小説が愛読書と「渋い」一面も持ち合わせている。「4番」の重圧、厳しさに苦しんだ経験を糧に飛躍を遂げられるか。ここ数年、打線の肝である「4番」が安定しない千葉ロッテ。安田選手がその座をつかむ日は、そう遠くないかもしれない。
【2020年一軍成績】
113試合 460打席87安打6本塁打54打点63四球 打率.221 出塁率.326 OPS.647
文・下村琴葉
安田選手をもっとよく知るために。パ・リーグ インサイトの過去の記事
・2020年に4番を務めた安田尚憲。絶品の変化球打ちと、見えてきた課題
プロ3年目のシーズンに4番を務め、規定打席に到達した安田選手。コース別・球種別の打率、打順ごとの成績など、具体的なデータをもとに、若き4番の奮闘ぶりを紹介している。
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