投げさせてもらっていることに感謝
チームが球団ワーストとなる87敗を喫した中、ルーキーイヤーの昨季、中継ぎとして53試合に登板し16ホールド、防御率2.87を記録した千葉ロッテの有吉優樹投手。
2年目の今季は最初の6試合で5試合に登板と、いきなりフル回転。ここまでチームは30試合(5月7日時点)を消化し、半数近くの13試合に登板している。疲労も心配されるが、有吉投手は「(疲れは)全然ないです。それが仕事だと思っているので、投げさせてもらっているだけありがたい」と感謝する。
有吉投手といえば、九州三菱自動車時代に300人の顧客を抱えていた営業マン。一昨年の新入団会見では、営業トークで山室晋也球団社長に売り込んで欲しいというムチャぶりをお願いされ、「この有吉なんですけど、とても馬力があって、長持ちする商品になっております。ぜひたくさん使ってください。よろしくお願いします」と山室社長にアピールしていた。
新入団会見で、“長持ちする商品”と自身を売り込んでいた右腕は、中継ぎが仕事になった今、一軍で投げさせてもらえることを喜びに感じ腕を振っている。
打ち込まれる場面も「気にしないように」
ただ今季は4月7日の北海道日本ハム戦で3本塁打を浴び3失点、4月21日の埼玉西武戦では2イニングを投げて2失点と、打ち込まれる場面も多い。
「昨年の10試合より結果が出ていないので、そこは気になりますけど」と前置きしたうえで「やることをやっていればなんとかなるという感じはあります。なるべく気にしないようにしています」とコメント。
「特に(切り替えを)しているわけではないですけど、また今日試合があるので、抑えたことも、打たれたことも寝たら忘れます」と次の登板に備えて、一喜一憂はしない。
1年目以上に敵チームも有吉投手を研究していることが十分に考えられる。そのことについても「研究されても上にいけばいい」と力を込めた。
毎日のように肩をつくり過酷なポジションの中継ぎ。投げる喜びを感じ、今日もマウンドに上がる。
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