サイヤング賞右腕のヘルナンデスと投げ合った大谷
エンゼルスの大谷翔平投手は6日(日本時間7日)、敵地でのマリナーズ戦で6回0/3、6安打2失点6奪三振の好投で3勝目(1敗)を挙げた。
敵地シアトルメディアは4日のマリナーズ戦で打者としてマルチ安打を記録し、投手としてクオリティスタート(6回以上を投げ、3失点以下)を達成した二刀流について「マリナーズを撫で斬りに」「打撃不可能なスプリット」と絶賛している。
オフに争奪戦勝利を願ったセーフコ・フィールドのマリナーズファンが大ブーイングを送った「Shohei Ohtani」。だが、二刀流のスーパースターが見せつけた投打の躍動に地元メディアはあっさりと白旗を上げていた。
地元紙「シアトル・タイムズ」は7回途中2失点の好投を見せた大谷について、「ショウヘイ・オオタニは日曜日にマリナーズを撫で斬りにし、今季2度目のシリーズ負け越しを突きつけた」と称賛している。
マリナーズの先発は2010年のサイ・ヤング賞右腕。フェリックス・ヘルナンデス投手との投げ合いとなったが、「マリナーズは4万142人の観衆の前で8-2で敗れた。エンゼルスの天才、ショウヘイ・オオタニはフェリックス・ヘルナンデスを凌駕した」とまで評価している。
今季好調なマリナーズにシリーズ負け越しを与えた大谷の投打の活躍を受けて、「ショウヘイ・オオタニは本物」「エンゼルスの二刀流の脅威は今週末、マリナーズが彼をここまで切望した理由を示した」と潔く讃えていた。
宝刀スプリットには「打撃不可能なスプリット」
一方、同じくシアトルの地元紙「ニュース・トリビューン」も大谷を絶賛。特に宝刀スプリットの絶大な威力を特集している。
「マリナーズは彼(大谷)を打席で攻略できなかったが、オオタニは打撃不可能なスプリットフィンガーファストボールと、99マイルのフォーシームを投げた。そして、ネルソン・クルーズ、ミッチ・ハニガーにはストライクゾーンの外のスライダーを追いかけさせた」
敵ながら特集では手放しに大谷を絶賛している。今オフの大谷争奪戦で、マリナーズはジェリー・ディポトGMが札幌ドームに自ら視察するなど、積極的な動きを見せた。トレードで外国人の若手獲得資金をかき集め、メジャー球団で最大の契約金も準備。ロサンゼルスで行われた大谷との面談にも招待されたが、大谷は同地区のライバルを選んだ。
「本当にあと少しだった。オオタニはオフにマリナーズと契約寸前だった。その代わりに彼ら(マリナーズ)を相手に打席では金曜日に4打数2安打で、日曜日にはマウンドで勝利を手にした」
大魚の獲得を逃した球団のファンは憎さ百倍の状況となっているが、シアトルメディアは二刀流の実力を潔く認めている。
記事提供: