大記録達成後も無視される? 福岡ソフトバンク・内川聖一が2安打を放ちM4

パ・リーグ インサイト

2018.5.1(火) 23:03

大記録が近付いてきた。福岡ソフトバンク・内川選手が1日、千葉ロッテ戦で1本塁打を含む2安打を放ち、勝利に貢献。2000安打まで残り4本とし、早ければ2日・千葉ロッテ戦にも記録達成となる。

まさかの冷ややかな対応が待っていた。4回無死、相手先発・石川投手から左翼へ今季2号。三塁側に戻ると、ハイタッチの列もなく、目を丸くした。仕方なく腰掛けた直後、ナインからの手荒な祝福。メジャーで先月、大谷翔平選手が初本塁打を放った際に話題となった「サイレント・トリートメント」だ。「川島慶三だとは思いますけど…」と仕掛け人を推測した内川選手は「誰も祝福してくれないんだと寂しい気持ちになった瞬間に寄って来てくれて、これだけみんなに心配かけていたのか、と申し訳なくもなりました」とヒーローインタビューで照れ笑いをみせた。

チームの絶対的4番だが、開幕から不振に苦しんだ。4月終了時点での打率・211。「開幕してからチームメートに謝ってばかりだったので、5月に入って何とかしたいと思っていた」。大記録のプレッシャーもあったかもしれない。「自分の中で意識をしないつもりでスタートしたけど、周りの方の反応とか、取材の多さとか、2000本ってすごいことなんだと実感して、過剰に意識してしまった部分もあった」。だがその数字も目前。「早く達成して、チームの日本一のために、純粋な気持ちで打席に入れるように」と、吹っ切れた表情で語った。

この日はもう一つ収穫があった。エースの千賀投手が7回1失点で今季初勝利。4月6日に右ひじの違和感を訴え、登録抹消。約1カ月ぶりの登板で、150キロ超の直球と、代名詞のお化けフォークなどで復活を印象付けた。「球数が増えてしまったが、しっかりゲームを作れたのは良かった」。チームはサファテ投手、岩嵜投手が離脱するなどアクシデントが続き、4月は3位と、常勝軍団としては出遅れた形となったが、開幕投手の戦列復帰は心強い材料だ。

2日の千葉ロッテ戦で4安打を放てば、史上51人目の2000安打達成者となる内川選手。「1日でも早く2000本打って、ファンの方にもスッキリして、喜んでもらえるように頑張ります」。通過点の2000本達成で、自身とチームを、さらに勢い付ける。

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