早い段階からリリーフを注ぎ込めると見る向きが強いが、工藤監督は「なかなか難しい」
福岡ソフトバンクは23日、本拠地PayPayドームで26日のペナントレース開幕に向けて全体練習を再開させた。2軍戦に出場したグラシアル、デスパイネら一部選手を除き、本拠地でのフリー打撃や投内連携で汗を流した。
福岡ソフトバンクにとっては2年連続のリーグ優勝、5年連続の日本一を目指す2021年のペナントレース。今季は新型コロナウイルス感染症の影響により、延長戦は行われず、試合は9回で打ち切りになることが22日に正式に決まった。各球団の戦い方にも影響を与えそうな決定だが、実際に戦う工藤公康監督はこれをどう受け止めているのか。
延長戦がなく9回打ち切りとなれば、リリーフ陣を早め早めに投入できるため、投手力の高いチームに有利に働く、と見る向きが強い。工藤監督は「あくまでもこれは予測にしかならない」とした上で「一概に注ぎ込めるか、というとそれはなかなか難しい」と自身の考えを語った。
「確かに注ぎ込めるけれど、長いシーズンを考えたら、注ぎ込むことを考えるよりも先発がいけるところまでいく、というのも考えないといけない。注ぎ込めるからといって、じゃあ(僅差で)負けてる時でも抑えの投手を投げさせられるかというと、それをやると70試合を超えちゃう。考えながらやっていくのがベストだと思います」
1つの見通しとして「攻撃の仕掛けが早くなるというのは、どこのチームもあるんじゃないか。先に勝ち越したら逃げに入るというやり方をどこの球団の監督もイメージする気がしている」と言う。各球団が想定するであろう戦い方は、これまで以上に先行逃げ切りになるとイメージしつつ、自軍の戦い方については「ウチも同じになるかは、やってみないと分からない」と煙に巻いた。
また、1軍の出場選手登録31枠の使い方には、球団によっての色が出るとも予想する。「イニング数が減ることで投手を減らしていくのか、より細かく使うためにプラスしていくのか。野手の交代が少なくなるから投手を増やすのか、その頻度が多くなるから投手を減らすのか。チーム的にどっちが強いかもある」と工藤監督。果たして、各球団の戦い方はどうなるか。そして工藤監督の決断は? 指揮官たちの手腕にも注目だ。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)
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