澤村拓一の“代役”候補は超マイペースな192cm右腕・河村説人。開幕一軍は「幸せな家庭」への第一歩

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2021.3.18(木) 21:11

千葉ロッテのドラフト4位ルーキー・河村説人※写真提供:Full-Count(写真提供:千葉ロッテマリーンズ)
千葉ロッテのドラフト4位ルーキー・河村説人※写真提供:Full-Count(写真提供:千葉ロッテマリーンズ)

実戦で6試合連続無失点とアピール

「ホテルのご飯が美味しかったり、素晴らしい環境で野球ができて、プロって凄いなと思いました」

 千葉ロッテのドラフト4位ルーキー河村説人(ときと)投手は、プロ野球選手になった実感を噛み締めていた。

 星槎道都大からドラフト4位で入団した右腕は、プロ初のキャンプを1軍で過ごした。練習試合ではリリーフとして登板すると、11日の楽天戦(静岡)で失点するまで6戦連続で無失点を披露。開幕1軍に向けて猛アピールを見せた。

 192センチの身長から繰り出される角度のあるストレートとフォークが武器。縦の変化球で打ち取るスタイルは、井口監督も「パ・リーグ向き」と太鼓判を押す。

 もともとストレートに自信はなかったというが、キャンプではトラックマン(弾道測定器)でボールの回転を分析。ホップ成分が高いことが分かった。「しっかりストレートを投げられれば(1軍のバッター相手でも)ファウルが取れる」と、自分の武器を再認識。マウンドでの自信につながった。

 地元凱旋となった17日の北海道日本ハム戦(札幌ドーム)では、同じ北海道出身の本前郁也投手の後を継ぎマウンドに上がった。1失点したものの、昨年の打点王、中田翔との対戦では、直球でファウルを稼ぎ追い込むと、得意のフォークで空振り三振に斬った。

千葉ロッテのドラフト4位ルーキー・河村説人※写真提供:Full-Count(写真提供:千葉ロッテマリーンズ)
千葉ロッテのドラフト4位ルーキー・河村説人※写真提供:Full-Count(写真提供:千葉ロッテマリーンズ)

入団会見でも目立った、マイペースな性格

 マウンドではあまり表情を変えることのない河村。マイペースな性格で「昔からずっとこんな感じです……」とインタビュー中の口調も終始おっとりとしていた。

 12月の新入団選手発表会では「叶えたい夢」を問われ、各選手が「160キロを投げたい」「最多勝を取りたい」などと意気込む中、「幸せな家庭を築くこと」と一味違った回答で笑いを誘った。「もちろん野球の目標はたくさんあるんですけど、人生のゴールは幸せな家庭を築くことだと思っているので……」。本人からすれば質問に忠実に答えただけとのことだ。

 マウンドでもマイペースを貫き、淡々と自分のボール投げ込む。チームでは澤村拓一投手が抜けた穴を埋める活躍が期待されている。「まずは開幕までしっかり残りたい。この1軍のいい緊張感のなかで1年間やりたいなという気持ちはあります」。オープン戦も残り3試合。開幕1軍へ最後のアピールとなる。「幸せな家庭を築く」という夢を叶えるため、河村は腕を振り続ける。

〇河村説人(かわむら・ときと)1997年6月18日、北海道勇払郡むかわ町出身。23歳。小学3年時に野球を始め、白樺学園高では3年時に夏の甲子園に出場。初戦で下関商に敗れた。その後は亜大に進学するも、1年夏に中退。翌年、星槎道都大に入学し、4年秋にはリーグ優勝に貢献し、最高殊勲選手賞を受賞。2020年のドラフト会議で千葉ロッテから4位指名を受け入団。192センチ、87キロ。右投げ右打ち。

(上野明洸 / Akihiro Ueno)

記事提供:Full-Count

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