ウワサの180万円「マー君クラブVIP」は即完売! 担当者に聞いた、楽天イーグルスが高価格帯サービスを出す理由

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(C)Rakuten Eagles
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 楽天イーグルスは24日、球団公式ファンクラブ「TEAM EAGLES」の新コースとして、「マー君クラブ」を設立し、会員募集を行うことを明らかにした。球団として個人のファンクラブを設立するのは星野仙一元監督の「1001クラブ(2011年~2014年)」以来2度目となり、選手個人のファンクラブとしては初の試みとなる。

 用意されているコースは2種類。10名限定で募集する「マー君クラブVIP(年会費180万円)」と、1000名限定の「マー君クラブ(年会費1万8000円)」だ。各コースとも、2月25日(木)10時18分~球団WEBサイトで入会受付が開始された。

 目玉は何と言っても10名限定で募集される「マー君クラブVIP」だ。年会費は180万円で田中投手直筆サイン入りプロモデルユニフォーム、プロモデルキャップ等のグッズが特典に含まれる。さらに一般では販売されていない特等席で最大5名まで試合観戦ができる、50万円相当の「1-day Premium VIP Ticket」の招待券など豪華な特典内容になっている。

 他方、「マー君クラブ」は年会費1万8000円で1000名限定の募集。販売中のグッズとバージョン違いのMyHEROタオルや田中投手登板のホームゲーム勝利時に行うオンラインイベント「マー君とオンラインわしほー集会」の参加権利などの特典が用意されている。

 なお、いずれのコースにも田中投手自身のブランド「MTXIX(エムティーナインティーン)」のロゴを背番号18バージョンにリメイクした「エムティーエイティーン」のマー君クラブ限定コラボグッズが特典に含まれる。

 ……と、ここまで会員特典を書き連ねたが、なんとこの「マー君クラブVIP」、「マー君クラブ」両方すでに完売だ。球団によると、10時18分のスタートから申し込みサイトにアクセスが集中しつながりにくい状況に。180万円の「マー君クラブVIP」受付開始直後からコンスタントに申込みが入って、ものの14分で完売。1万8000円の「マー君クラブ」もサーバーダウンを回避するために少しずつ受付していたが、それでも開始から30分足らずで500人を突破。14時26分をもって完売してしまったのだ。

 この勢いに球団担当者も「VIP の180万円は正直勇気がいる値付けでした。田中選手はそれだけのバリューに値すると球団が信じて商品設計をし発表したものの、『高い』という反応が多かったのも事実なので、多少の不安もありました。しかしながら、まさかのスピード完売で、びっくりしています」とコメント。さらに担当者に話を聞く。

ーーとびきり高価格帯のファンクラブを作るのは勇気がいることだったと思います。それでも販売に踏み切った理由やきっかけは?

「田中選手が入団すると発表されたとき、年間シートの契約数やグッズの販売が急激に伸びました。さらに『TEAM EAGLES』の新規入会も増えました。予想をはるかに上回るお客様の反応を見たときに、本当にスーパースターが帰ってきたんだな、田中選手がファンにとって特別な存在なんだなと実感しました。

そこで、なんとかこの喜びを、さらに身近に感じてもらえるサービスをファンの方々に届けられれないかと考えて思いついたのが『マー君クラブ』です。ファンクラブでは過去に田中選手プロデュースの特典グッズを作ったこともありましたが、今回はそのときよりもプレミアムな、スーパースターに似合うファンクラブを作れないかと思い考えた結果、高価格帯のコースになった、というイメージです」

ーー「TEAM EAGLES」の「5STAR」や「1-day Premium VIP Ticket」など、こうしたVIP/プレミア化に近年球団として力を入れているようですが、その高い需要や成功を感じているからでしょうか。

「今、数量限定や高価格のサービスが目立つのは、“コロナ禍だから”という理由が一番です。

スタジアムに平常時と同様に何万人もお客様をお迎えできて、そこでサービスが提供できるのであればもっとサービスは安価に設定できるのですが『リモート・オンラインサービスがメイン』や『こだわりのグッズを特典』にするとどうしても高価格になってしまう。その点は球団としても心苦しいところはあります。

ただ、球団が今のコロナ禍でも健全な運営をするために頑張っていかないといけない。価格が高くなってしまっても、そこにお客様のニーズがあればチャレンジしない理由はないという思いで、今できるサービスを試行錯誤して考えています。

ありがたいことに、現状はその高価格のサービスであっても、ファンの皆さまに良い形で応えていただけています。その分、もちろん球団としては、価格にあったサービスをしっかり提供していきたいという思いです。

そして『高い価格のサービスだけをしていく方針』ということでは決してなくて、多くのファンの方々にお楽しみいただけるような安価なサービスも展開できるように、考えています」

 楽天イーグルスは「TEAM EAGLES」の名の下に斬新な取り組みを見せ、プロ野球界に新たな応援スタイルを確立させようとしている。そのなかで、さらに大きなプロジェクトが動き始めた。メジャーから帰ってきた背番号「18」の輝きをより近くで見届けることができる「マー君クラブ」は、売り切れてしまった今となっては“幻”で“ファン垂涎”だろう。勝ち取ったクラブ会員はその喜びを噛み締めてほしい。


文・岡絃哉

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