荻野貴司が殊勲打。千葉ロッテが連敗ストップ

パ・リーグ インサイト

2018.4.25(水) 21:42

千葉ロッテマリーンズ・荻野貴司選手(C)PLM
千葉ロッテマリーンズ・荻野貴司選手(C)PLM

4月25日、楽天生命パークで行われた楽天と千葉ロッテの一戦は、前日に予定されていた試合が雨天中止となったことで、2連戦の初戦という形に。

楽天の先発は今季3試合の先発で1勝1敗、防御率2.05という数字を残している岸投手だ。前回の登板では福岡ソフトバンクを相手に8回5失点(自責点4)で黒星を喫する苦いマウンドとなっただけに、この試合で復調した姿を見せたい。

対する千葉ロッテは、今シーズン3試合に登板して3連勝、防御率1.59という安定した成績を残し、昨季の不振から立ち直った姿を見せつつある石川投手を先発のマウンドに送り込む。実力派右腕同士の投げ合いとなるこの試合は、ロースコアの投手戦となるだろうという見方もされていた。

しかし、楽天は初回から石川投手を攻め、試合は序盤からいきなり動きを見せる。1死から2番・茂木選手と3番・ウィーラー選手が連打で出塁すると、続くアマダー選手が四球を選んで満塁のチャンス。ここで打席に入った5番・銀次選手が速球をセンター前にはじき返して走者2人をホームに迎え入れ、楽天が早くも2点のリードを奪った。

先制を許した千葉ロッテだが、3回表に反撃を見せる。1死から8番・田村選手の二塁打で1死2塁となると、9番に打順を下げた藤岡裕選手が適時二塁打を放って1点差に。さらに続く1番・荻野貴選手が第2号2ランを左翼席に叩き込み、千葉ロッテが一気に逆転に成功する。

しかし直後の3回裏、4番のアマダー選手が豪快なソロをかっ飛ばし、楽天がすぐさま同点へと追い付く。楽天打線はその後も石川投手を攻め立ててチャンスを作ったが、後続が倒れて勝ち越しには至らなかった。

試合は戦前の予想に反して序盤から点の取り合いとなったが、その後は両先発が立ち直りを見せて勝ち越しは許さず。石川投手は6回3失点、岸投手も7回3失点と、ともにクオリティ・スタートを達成し、3対3のまま中継ぎ陣にマウンドを託した。

両チームの中継ぎ陣もそれぞれ無失点でバトンをつなぎ、試合は同点のまま9回へ。9回表にマウンドに上がった楽天の松井投手が2死から2つの四球を出しながらも後続を断ち、無失点で切り抜けると、千葉ロッテも内投手が楽天打線を3者凡退。試合は延長戦に突入する。

迎えた10回表、千葉ロッテは1死から9番・藤岡裕選手が二塁打で出塁し、楽天の福山投手の暴投で進塁。そしてこのチャンスで1番・荻野貴選手が左翼前へ適時打を放った。3回に逆転弾を放っているリードオフマンが、今度はチームに貴重な勝ち越し点をもたらした。

その後も千葉ロッテは犠打と敬遠四球で2死1,2塁と好機を広げると、4番の井上選手が適時打を放ってリードを広げる。その後も攻撃の手を緩めずに2死満塁となると、6番・清田選手にもダメ押しの適時打が飛び出してリードは4点に。ここぞの場面で集中打を見せた千葉ロッテが、一気に試合を決定づけた。

イニングを跨いで10回にもマウンドに上がった内投手がこの回も抑え、試合は7対3で終了。千葉ロッテは9番に下がった藤岡裕選手が出塁すると、切り込み隊長の荻野貴選手へとつながっていく新打線が機能し、11安打で7得点を奪ってみせた。埼玉西武との3連戦では打ち込まれた投手陣も揃って好投を見せて試合を作り、久々に投打がかみ合って泥沼の5連敗をついにストップさせた。

楽天は岸投手が7回3失点の力投を見せ、不振に苦しんでいた銀次選手も初回の2点適時打を皮切りに4安打の大活躍。同じく開幕から安定感を欠く投球が続いていたハーマン投手と松井投手も無失点リリーフを見せるなど明るい兆しも多かったが、0回2/3で4失点を喫した福山投手の乱調が誤算だった。

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