パーソル CS パ進出へ千葉ロッテが踏みとどまる。逆転した直後の美馬学の投球が流れを呼び込んだ

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2020.11.5(木) 21:46

千葉ロッテマリーンズ・美馬学投手(C)パーソル パ・リーグTV
千葉ロッテマリーンズ・美馬学投手(C)パーソル パ・リーグTV

 2020 パーソル クライマックスシリーズ パへの進出をかけ、正念場を迎えた千葉ロッテが首位・福岡ソフトバンクに逆転勝利を収め、同一カード3連敗を阻止した。

 中盤に好機を生かして逆転し、盤石の投手リレーで逃げ切った。絶対に負けられないこの一戦に懸ける想いが上回った千葉ロッテが執念で勝ち取った白星だと言えるだろう。

 1点ビハインドの5回裏、「気持ちで打った」という殊勲の逆転タイムリーを放った安田尚憲選手のバッティングが無ければ、もちろん勝利をつかむことはできなかった。しかし、逆転した直後の6回表に美馬学投手が見せた投球が、試合の流れを引き寄せる分岐点となった。

 6回表の福岡ソフトバンクの攻撃は、3回表に変化球を捉えて先制のきっかけを作った、2番・牧原大成選手から始まる好打順だった。ここでの美馬投手・田村龍弘選手バッテリーの攻めに注目したい。直球を狙っていたのか、カウント1ストライクからの2球目、フォークボールに対して上体が突っ込みながらファール。その後、反応を見た田村選手はフォークボールを2球連続で要求し、見事三振に打ち取った。

 3回表の周東佑京選手の打席でもフォークボールを3球続けて三振を奪うなど、この日はキレがあった。柳田悠岐選手にはフォークボールを弾き返され先制を許したものの、そのフォークボールを信頼したキャッチャー・田村選手に美馬投手が最高のボールで応えた。

 続く3番・柳田選手が放った一塁ベース直撃のファーストゴロを井上晴哉選手が好捕するなど、野手も高い集中力を見せ、逆転した直後のイニングを3人で締めた。守りから流れを手繰り寄せたか。6回裏に福岡ソフトバンクの先発・東浜巨投手が3者連続四球を与えるなど突如乱れ、押し出しで1点を追加。8回裏にも3点を追加し、試合を決定づけた。

 千葉ロッテがパーソル CS パ進出に向けて絶対に落とせない試合を「全員野球」で勝ち切り、2位・埼玉西武とのゲーム差を「0.5」とした。一方福岡ソフトバンクの先発・東浜投手は、自身のタイトル獲得もかかる一戦で135球の熱投を見せるも、踏ん張り切れなかった。

文・小野寺穂高

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