チームは大敗も2安打で存在感「彼はセンセーション」「非常に足が速い」
エンゼルスの大谷翔平投手は20日(日本時間21日)、本拠地ジャイアンツ戦で4打数2安打と今季4度目のマルチ安打をマーク。主砲トラウトのソロ本塁打による1点のみに終わり、1-8で4試合連続の大敗とチームが苦しむ中、気を吐いた。開幕から投打で存在感を見せる23歳について、敵地メディアは「真の二刀流の脅威」と、その実力を認めている。
前日のレッドソックス戦で4打数無安打3三振に終わっていた大谷は、2試合連続で「6番・DH」でスタメン出場。最初の打席は、1点ビハインドの2回2死走者なしの場面で回ってきた。
この時点で、大谷は打者として打率.324、3本塁打、12打点。投手としても、17日(同18日)の本拠地レッドソックス戦は右手中指のマメの影響で2回3失点と初黒星を喫したものの、8日(同9日)のアスレチックス戦では7回途中まで完全投球を見せるなど2勝1敗、防御率3.60の成績。投打で躍動する二刀流とジャイアンツが対峙したのは初めて。サンフランシスコで試合を中継していたテレビ局「NBCスポーツ・ベイエリア」では当然、大谷のここまでの活躍が話題となった。
その中で、メジャー通算124勝の実績を誇る解説者のマイク・クルーコウ氏は、「彼はセンセーションとなっています。真の二刀流の脅威です」と絶賛。投打の両方で実力を誇ることを認めた。さらに、実況は大谷の走力についても言及。「オオタニに関して注目すべき点は非常に足が速いということです。彼のサイズを見てください。彼はスプリングトレーニングでみんなを騙そうと決めたのでしょう」と、オープン戦で成績が上がらなかったことも冗談交じりに紹介しつつ、その運動能力を称えた。
この打席、大谷は相手先発サマージャのナックルカーブを完ぺきに捉え、鮮やかにセンター前にはじき返した。チーム初ヒットとなったが、続くシモンズは凡退して得点にはつながらず。ただ、前日に3三振を喫していた大谷の打撃について、地元ロサンゼルスで試合を中継していた「FOXスポーツ・ウエスト」の解説者、マーク・グビザー氏は「素晴らしい適応を見せました」と感心していた。
大谷は2、3打席目は左飛に倒れたものの、9回の第4打席は右前打をマーク。打者としてのスタメン9試合で4度目のマルチ安打として、打率は.342に上昇した。チームは大敗続きで4連敗を喫し、首位陥落となったものの、まだ13勝7敗と貯金は「6」ある。チームを再び波に乗せるため、大谷はこの先も投打で相手に脅威を与えたいところだ。
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