高校時代にはヤンキースを含むメジャー球団とも面談した菊池
エンゼルスの大谷翔平が二刀流で結果を残す中、米国では次に海を渡る日本人選手に注目が集まっている。今季終了後に向けて、一人の投手の去就に注目したのは米メディア「リバー・アベニュー・ブルース」だ。
米CBSスポーツなどで原稿を執筆しているマイク・アクシサ氏は同メディアに寄稿し、「ヤンキースと迫り来るユウセイ・キクチのFA」との見出しで埼玉西武・菊池雄星投手を取り上げている。
記事では「高い評価を受ける若手投手が日本からMLBへの移籍に向けて準備をしているとあれば、誰であっても議論の価値はある」と言及し、ヤンキースと菊池の現状を紹介している。
アクシサ記者は「彼は既に一度ヤンキースと会ったことがある」と指摘。それは菊池が高校時代の話で、花巻東高校時代からメジャー志望を持ち、ドラフト前には国内12球団に加えてヤンキースを含むメジャー8球団と面談したことを紹介。
さらに、今年27歳になる菊池がポスティングシステム(入札制度)でメジャーに挑戦する場合、23歳の大谷と違い、MLB球団との契約に制約が何も無いという事実にも記事では言及している。
「キクチを視察する動きなどの情報が耳に入ってくるだろう」
投手としての実力は折り紙付きで、90マイル中盤(95マイル=約153キロ)の直球にスライダーなど3種類の変化球も精度が高いことを評価。過去には肩のケガで離脱したこともあったが、「手術は必要なく、直近のシーズンでは問題なく過ごしている」とレポートしている。
また、「ヤンキースは日本人投手に資金を投じない球団ではない」と、これまでにも井川慶、田中将大を獲得し、大谷翔平の争奪戦にも乗り出していたことを紹介。そして、投手陣に不安の残るヤンキースについて、「今すぐにでも補強したいはず」と菊池の必要性を述べている。
同記者は菊池が今季はまだメジャー球団と接触した話を聞いていないとしているが、「間違いなくそう遠くないタイミングでキクチを視察する動きなどの情報が耳に入ってくるだろう。投手補強が必要と目されるヤンキースにおいて、我々は彼の名前を今後、頻繁に耳にしていくことになるだろう」と予想している。
今季は開幕から無傷の4連勝を飾っている菊池雄星。今季終了後に西武がポスティングを認めれば、ヤンキースは争奪戦に参加することになりそうだ。
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