大谷はもっぱら好評価、一方ダルビッシュは…
シーズン162試合を戦い抜くメジャーでは、開幕から2週間が過ぎた。長いシーズンを考えれば、まだ2週間だが、されど2週間。
ニューヨークの地元紙「デイリーニュース」電子版では、「MLBシーズン序盤に最も興味をそそるチーム、打者、投手10傑」と題した特集記事を展開。打者ではエンゼルス大谷翔平選手、投手ではカブスのダルビッシュ有投手が1位にランクインした。
わずか2週間とは言え、メジャー30球団がプレーした各地では様々な出来事があった。特集では「162試合の結果を導き出すには2週間は不十分」としながら、現時点で注目を集めるチーム、打者、投手をピックアップ。まず、チームとして1位に輝いたのは、開幕から16試合で13勝3敗と圧倒的な強さを誇るエンゼルスだった。
14日(日本時間15日)もロイヤルズに勝利し、7連勝を飾ったエンゼルス。「ビリー・エプラーGMは大谷という大当たりを引いたようだ」と切り出した寸評では、オフに大谷だけではなく「ザック・コザートとの契約、イアン・キンズラーのトレードなど素晴らしい補強を行った」と高く評価。
エンゼルスの得点力が増したことを指摘し、「ついにマイク・トラウトをサポートする環境ができた」としている。
だが、開幕前に故障者リスト(DL)入りしたアンドリュー・ヒーニーは戦列復帰したが、マット・シューメーカーとJ.C.ラミレスが離脱するなど、綱渡りが続く先発陣を不安視。「シーズン最後まで好調が維持されるか、疑問符がつく」とクギを刺した。
大谷は「ベストストーリー」、ダルビッシュは「想定していたものではない」
打者で1位に選ばれたのは“二刀流"大谷だ。開幕を迎えると、投打に思うような結果が残せなかったオープン戦の姿を微塵も感じさせない大活躍。3戦連続ホームラン、先発出場7戦連続ヒットなど圧巻のパフォーマンスを披露している。
「スカウトたちはオオタニが早くも一流投手の球速に適応したことに驚いている。スプリングトレーニングでの不調を経て、日本時代からのレッグキックを捨て打撃を改めた」と分析。投手としての活躍も含め、誰もが大谷の一挙手一投足に注目するフィーバーぶりについて、「オオタニの二刀流挑戦はシーズン前半におけるベストストーリーである」と記した。
そして、投手部門の1位として登場するのがダルビッシュだ。残念ながら、興味をそそられる理由は決してポジティブなものではない。キャンプイン直前にカブスと6年1億2600万ドル(約135億2200万円)の大型契約を結んだ右腕は、オープン戦では仕上がりの良さを見せつけたが、開幕後は白星に恵まれていない。
移籍後初先発は4回1/3を5失点で勝敗付かず。2戦目は6回を1失点と好投したが勝敗はつかず、3戦目は4回2/3を4失点で今季初黒星を喫した。ここまで防御率6.00、WHIP1.53と奮わず。
寸評では、昨季のワールドシリーズを引き合いに出しながら、「防御率6.00はカブスが1億2600万ドル(約135億2200万円)を払う上で想定していたものではない」と手厳しかった。
想像を凌ぐ活躍を見せるエンゼルスと大谷に対し、期待に満たないパフォーマンスとされたダルビッシュ。エンゼルスと大谷にはますますの活躍、ダルビッシュにはここからの巻き返しに大きく期待したい。
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