山田氏はオリックスの臨時コーチ、千葉ロッテの許可得てマウンド近くで熱視線
千葉ロッテのドラフト1位ルーキー、佐々木朗希投手(大船渡高)が27日のオリックスとの練習試合(宮崎市清武)前にキャンプ以降で7度目のブルペン入り。捕手を座らせた状態では初めて正規の18.44メートルの距離で、21球を投じた。オリックスの臨時コーチで、NPB通算284勝を誇るレジェンド山田久志氏が千葉ロッテの許可を得てマウンド近くで視察。「これはもう(球界の)財産」などと称賛した。
阪急で通算284勝。日本最高のアンダーハンド右腕が目を丸くした。キャンプイン後7度目のブルペンで、捕手を座らせた状態で初めて正規の距離で投げた佐々木朗の投球は破格だったようだ。
「いろんな人から『凄いよ』と聞いていたが、目の当たりにして、皆さんが言うことがよくわかった。高校から入ってきて、これほどまでにしっかり投げられる投手は今までもそんなにいなかった。(投球フォームの)形が理にかなっていて、スムーズに投げられている」
秋田県出身の山田氏は、岩手県出身の佐々木朗に「『東北を盛り上げて、次はジャパン、その次はあなたの行きたい所に行きなさい。いつも応援している』と励ましの言葉を贈ったという。山田氏は指導者としてもオリックスで投手コーチ、中日で投手コーチ、監督を歴任したほか、2009年WBCで投手コーチを務めて世界一に導いた手腕を誇る。そんな名伯楽がただただ褒めちぎった。
「いい球筋で投げるね。背が高いから角度があるし、回転もいい。全く無理して投げている感じがなく、自然に投げてああいう形で投げられることに感心した。これはもう(球界の)財産だから、大切に育ててほしい」
山田氏をうならせた佐々木朗。球界の「財産」と称賛された右腕はどんな投手に進化していくのだろうか。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)
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