鷹5球団競合ドラ1右腕が念願の1軍デビュー「ファンの人に信頼される投手に」

Full-Count 福谷佑介

2018.4.2(月) 14:53

福岡ソフトバンク・田中正義投手
福岡ソフトバンク・田中正義投手

2016年ドラフトで5球団が競合し、福岡ソフトバンクに入団した田中正義

大歓声を浴びた。プロ2年目でようやく立った1軍のマウンド。本拠地ヤフオクドームに名前がコールされると、その姿を待ち望んでいたファンが沸いた。大きな拍手に背中を押され、マウンドに向かう。

「自分の名前が呼ばれて大きな歓声が上がって、何とかファンの人に信頼される投手になりたいなと思いましたね」。2016年のドラフトで5球団が競合した男が、ようやくこの時を迎えた。

福岡ソフトバンクの2016年ドラフト1位・田中正義投手。4月1日に本拠地で行われた開幕3戦目のオリックス戦、チームが10点の大量リードを奪った9回にその時はやってきた。

「あまりオープン戦と変わらずに入ることが出来ました。あの点差でしたし」。それほど緊張感なく上がれた初の1軍マウンドは、明と暗がハッキリと現れるものとなった。

先頭の宗選手を2ボール2ストライクと追い込むと、最後は152キロの真っ直ぐで見逃し三振に斬って取り、まずはプロ入り初のアウトを三振で奪った。大城選手に対しての4球目にも152キロをマークし、最後は148キロで右飛に打ち取り、2アウトとした。

ここで、プロの洗礼を味わうことになる。迎えたのはオリックスの主軸の1人である吉田正尚選手。その初球には、この日最速の153キロを記録した。ボールを挟み、1ボール1ストライクからの3球目。外角へ投じた真っ直ぐは吉田正選手に捉えられた。

高々と舞い上がった打球は、左翼ホームランテラス席へ飛び込むソロ。プロ初被弾、初失点を喫した。続くロメロ選手は二ゴロに打ち取り、勝ちゲームを締めくくった。

簡単に2死を奪ったが吉田正選手に153キロの直球を打ち返された

1イニングを投げて1安打1失点、1つの三振を奪った。最速153キロもマークした。ただ、田中投手の口から漏れるのは反省の言葉だった。悔やんだのは、やはり吉田正選手に1発を浴びた、あの1球。

「配球に迷ったところがあった。1-1から変化球でファールかゴロを、と考えていた。真っ直ぐに決めきれずに投げてしまった」。気持ちが不十分なままに投げたストレートを痛打されていたのだ。

「いいバッターが相手では中途半端なことは出来ない。勉強になりました」と語った一方で、手応えも得ていた。それがストレートの質だ。右腕があげたのは、宗選手を見逃し三振に仕留めた152キロの真っ直ぐ、そして吉田正選手に投じた初球、153キロのストレートだった。

プロ入り後、右肩痛に苦しみ、ファームですら、ほとんどマウンドに上がることが出来なかった田中正義投手。昨季1年間は苦しいリハビリ。それを経て、1軍の舞台に立つところまでやってきた。

「2、3球は真っ直ぐでいいボールがあった。吉田さんへの初球とかですね。ああいうボールが投げられていれば、ある程度はいけるのかなと思います」。ようやく自分なりに納得のいくボールが投げられてきている。

もちろん、まだ発展途上にある。秘めたるポテンシャルは、まだこんなものではないはずだ。

「マウンドで練習しなくてはいけないことばかり。もっともっと自分優位に、打者を上から見下ろすくらいのピッチングをしないといけないと思いました」と語った田中正義投手。1年の時を経て、まず1歩、プロ野球選手としての歩みを進めた。

記事提供:

Full-Count 福谷佑介

この記事をシェア

  • Twitter
  • Facebook
  • LINE