今季の直接対決では、12勝12敗と互角の戦いを繰り広げてきたオリックスと埼玉西武。前夜の試合は、終盤に駿太選手のタイムリーで勝ち越し点を奪い、オリックスが勝利を収めた。今日の試合の先発は、オリックスが埼玉西武戦の今季初勝利を目指す金子千尋投手。埼玉西武は、シーズン途中加入ながら、3戦3勝と結果を残してきたウルフ投手で今季の今カード最終戦を迎えた。

初回はともに無得点に終わったが、2回表に埼玉西武が試合を動かす。先頭の森選手の二塁打などで1死1,3塁とし、渡辺直選手の内野ゴロの間に1点を先制。しかし、3回裏に伊藤選手が自身約1か月ぶりとなる今季2号ソロを放ち、オリックスが試合を振り出しに戻す。

同点で迎えた4回表、埼玉西武打線が本領を発揮する。森選手の安打、栗山選手の二塁打などで1死2,3塁とすると、先制打を放った渡辺直選手がど真ん中のスライダーを捉え、2点適時打。さらに呉選手の犠飛で1点を追加し、5回にも好調の浅村選手が内角の変化球をうまくさばき、今季22号ソロで加点。中盤に4点を加え、試合の主導権を握る。

5点の援護を得た埼玉西武の先発・ウルフ投手は、3回に1点を失ったものの、以降は立ち直りを見せる。中盤は変化球主体の投球で3イニングス連続で無失点。しかし7回裏、先頭の吉田正選手に安打での出塁を許し、1死後に5番・中島選手に手痛い一発を浴びてマウンドを救援陣に託す。後を受けた武隈投手、牧田投手、増田投手がこの悪い流れを断ち切る投球で無失点リレー。小刻みな継投で逃げ切り勝ちを収めた。

中盤に打線が奮起し、白星を手にしたウルフ投手がこれで4戦4勝となった。また、キャッチャーとしてスタメン出場を続ける森選手も8試合連続安打を放ち、守備でも徐々に安定感を見せている。今季はクライマックスシリーズ進出を逃してしまったが、来季を見据えた「準備」はもう始まっている。