ゲーム差なしで迎える天下分け目の大一番。今季のレギュラーシーズンでは今日からの2連戦が最後の直接対決となる。福岡ソフトバンク・千賀投手と北海道日本ハム・大谷選手。若き両右腕が大事なカードの初戦のマウンドを任された。
今季ここまでの対戦成績で13勝9敗、ヤフオクドームでも7勝3敗の北海道日本ハムが2回表に試合を動かす。1死から6番・岡選手が四球で出塁し、続く7番・レアード選手が「フォアボールだったから、初球を狙いにいった」と積極的に打ちにいく38号2ラン。「大谷にも楽に投げてもらいたいから、先制できて良かった」という鮮やかな一撃で、まずは先取点を奪取する。
初回、2回といずれも得点圏に走者を背負った大谷選手だったが徐々に立ち直り、3回裏の福岡ソフトバンクの攻撃を3人で打ち取ると、力強くガッツポーズ。この一戦にかける気持ちを全面に押し出し、相手打者を力でねじ伏せていく。
一方、2回に一発を浴びた福岡ソフトバンクの先発・千賀投手は、3回以降も毎回走者を背負う苦しい投球。しかしこちらも鋭く落ちるフォークを決め球に要所で粘り、味方の反撃を待つ。
すると5回裏、福岡ソフトバンクは先頭の8番・今宮選手が安打で出塁し、続く細川選手の犠打が大谷選手の悪送球を誘って1,3塁とする。1死となったのち、2番・本多選手が右前に運ぶ適時打を放ち1点差。こちらも塁上で右手を突き上げて喜びを表し、互いの意地と意地がぶつかり合う首位攻防戦にふさわしい試合が展開される。
6回以降は両チームともに無失点。7回裏には痛みをおして代打から出場の北海道日本ハム・陽選手が、フェンスに激突しながらもボールを離さないスーパープレー。体を張ってチームに全力で貢献し、福岡ソフトバンクの反撃を阻止。さらに最終回、2死2,3塁と一打出ればサヨナラという場面で、再び陽選手が後方への打球を背走。最後はフェンス際で追いつき、ウイニングボールをキャッチ。1点を争う、まさに手に汗握る白熱の天王山第1ラウンドを北海道日本ハムが制した。
ここまでの対戦成績通り、まずは北海道日本ハムに軍配が上がった。明日も北海道日本ハムが勝利ということになれば、一気に流れが傾くということになるかもしれない。
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