前夜の勝利で、ゲーム差なしながら楽天を抜いて4位に浮上した埼玉西武。対するオリックスは前日に5時間に迫る延長12回の戦いを福岡で終え、大阪へ戻ってきて迎える試合。両チームともに、先へつなげていくためにも、勝利はもちろん、それぞれに糧となるものがほしい試合となった。
オリックスの先発を託されたのは、プロ初登板初先発の青山投手。かつて智辯学園では甲子園を沸かせた右腕。まずは確かな結果が欲しかったところだが、いきなりプロの洗礼を浴びる。初回、2死1,2塁としたところで5番・メヒア選手にレフトへの35号3ラン。メヒア選手にとっては来日3年目で自身初の100打点到達となる節目の一発を許す。
青山投手は2回は3者凡退、3回に味方野手が打球処理を誤る間に1点を追加されるが、次の4回は走者を出しながらも無失点。5回から2番手・東明投手にバトンを託し、プロ初登板は4回4失点という内容。「2回以降は点こそ取られたものの打者としっかり勝負することができましたし、自分の投球ができたと思います。今日の経験を次にしっかりと繋げていけるようにしていきたい」と前向いた。
一方の埼玉西武先発は、野上投手。自身7月31日以来の一軍先発登板、そして4月20日以来の白星がかかる。毎回のように走者を許すも踏ん張りを見せ、4回に2死から連打を浴びて暴投間に1点を失うものの、要所を封じて6回1失点。先発としての役割を果たし、救援陣に後を託す。
その後埼玉西武は8回に山川選手が右中間に運ぶ13号ソロ、浅村選手がレフトへ運ぶ21号3ランを放ってオリックスを突き放すと、ブルペン陣もオリックス打線の反撃をシャットアウト。9回には山川選手が2打席連続となる豪快な一発を5階席へ運び、10点差をつけて勝負あり。金子侑選手が盗塁、秋山選手が3本のヒット、そして浅村選手・メヒア選手・山川選手がそれぞれ豪快なアーチ。埼玉西武自慢の打線がそれぞれの持ち味を見せ、11対1で大勝に貢献した。
なおこの試合、埼玉西武・金子侑選手が初回に52個目の盗塁を記録。オリックス・糸井選手に1個差と迫った。埼玉西武は残り7試合、オリックスは残り9試合。ともに自身初の盗塁王のタイトルに向けての白熱した争いも、まだまだ続きそうだ。
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