「台湾で練習していて、千葉ロッテの編成担当者からテストを受けないかと連絡がありました」。
千葉ロッテの李杜軒選手は2016年に福岡ソフトバンクを自由契約となった後、2017年の前半は台湾でプレーしていたが、シーズン後半は無所属となっていた。無所属の期間中は台湾でトレーニングを積んでいた李杜軒選手は、千葉ロッテの編成担当者(編成責任者)からの連絡に「僕の目標は日本に戻ることなので、ぜひお願いします」と返答。2月に行われる千葉ロッテの石垣島キャンプで入団テストを受験することになった。
入団テストを受けるまでは、台湾でウエートトレーニング、ランニングで汗を流し、1月に入ってからは現在チームメートの清田育宏選手、福岡ソフトバンクの明石健志選手らとともに石垣島で自主トレを行った。
「結果を出すしかなかった」。強い危機感を持って挑んだ千葉ロッテの石垣島春季キャンプ。2月11日に行われた紅白戦で、チェン・グァンユウ投手から本塁打を放つなど、2安打1打点の活躍。「とりあえずよかった。実戦から離れていたので打ててよかった」と当時を振り返った。
無事に契約を勝ち取り…
2月16日に正式に千葉ロッテと契約を結び、ピンストライプのユニホームに袖を通す事になった。
「やっとスタートラインに立った。勝負はこれからだと思っています。もっとアピールして、一軍に呼ばれるように頑張ろうと思いました」。
契約を勝ち取ったことに満足することなく、一軍で出場機会をつかむため必死にアピールした。3月17日に行われた古巣・福岡ソフトバンク戦、1点を追う9回無死1塁の場面で登場すると、嘉弥真新也投手からレフトへ値千金の同点適時三塁打。「ホークス最後の2年間は手術をしてトレーナー、先生にお世話になった。リハビリの手伝いとかしてくださった方々の前で打ててよかった」。古巣に強烈な恩返しとなる一打を放った。
李杜軒選手はオープン戦、9試合に出場して、打率.333、1打点の成績を残し、開幕一軍入りに向けてバットで存在感を示した。守備でも3月27日にロッテ浦和球場で行われた北海道日本ハムとの二軍戦で、本職の内野ではなく、「どこでも守れるように準備しています」と左翼でも出場した。
「優勝するために1試合でも多く貢献したい」。再び日本でプレーするきっかけを与えてくれた千葉ロッテに恩返しするために、李杜軒選手は全力でプレーしていく。
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