過去10年で指名された高校生は1027人、大阪桐蔭からは昨年4選手が指名された
NPBでは2010年から2019年までのドラフトで1027人が指名された(うち育成で246人、重複指名2人を含む)。これらの指名選手を元の所属チーム(学校、社会人、独立リーグ)別に見ていこう。
まずは高校。この10年間に高卒で指名された選手は412人(うち育成107人)いた。
出身高校ではなく、直接指名された高校別のランキング。卒業後無所属で指名された選手や指名されたが入団拒否した選手も含む。高校の代表的な選手として、上位指名、または現在活躍している3人をピックアップ。所属は指名当時。
1位、大阪桐蔭(大阪) 12人
藤浪晋太郎(神)、森友哉(西)、根尾昂(中)
2位、横浜(神奈川) 9人
近藤健介(日)、浅間大基(日)、藤平尚真(楽)
3位、花咲徳栄(埼玉) 8人
若月健矢(オ)、高橋昂也(広)、野村佑希(日)
4位、八戸学院光星(青森) 7人(青森)
川上竜平(ヤ)、北條史也(神)、田村龍弘(ロ)
5位、九州国際大付(福岡) 6人
高城俊人(De)、三好匠(楽)、清水優心(日)
5位、仙台育英(宮城) 6人
上林誠知(ソ)、平沢大河(ロ)、佐藤世那(オ)
5位、菰野(三重) 6人
辻東倫(巨)、関啓扶(中)、田中法彦(広)
5位、敦賀気比(福井) 6人
平沼翔太(日)、山崎颯一郎(オ)、岸本淳希(中)
9位、履正社(大阪) 5人
山田哲人(ヤ)、寺島成輝(ヤ)、安田尚憲(ロ)
9位、東海大相模(神奈川)5人
小笠原慎之介(中)、吉田凌(オ)、遠藤成(神)
9位、秀岳館(熊本) 5人
九鬼隆平(ソ)、松尾大河(De)、田浦文丸(ソ)
1位は大阪桐蔭の12人。この間に2度の春夏連覇を記録しており、昨年にはドラフト1位指名を4人出すなど多くの選手が指名された。今季は2013年1位指名の森友哉(埼玉西武)が首位打者を獲得した。
2位は横浜。2016年1位指名の藤平尚真(楽天)は投手だが、2014年2位指名の浅間大基、2011年4位指名の近藤健介(ともに北海道日本ハム)ら野手の活躍が目立つ。
3位は花咲徳栄。1位指名はなく、2位指名が3人。オリックスの正捕手、若月健矢は2013年3位指名だった。
4位は八戸学院光星(2013年まで光星学院)。2011年1位の川上竜平は既に退団。2012年の同期で阪神2位の北條史也内野手と千葉ロッテ3位の田村龍弘捕手が活躍している。
5位は4校。九州国際大付は2011年横浜DeNA2位の高城俊人、2014年北海道日本ハム2位の清水優心と捕手が活躍。仙台育英は2015年1位の平沢大河(千葉ロッテ)がレギュラーまであと一歩。2013年4位の上林誠知(ソ)は一時期レギュラーだった。
菰野高はこのランキングでは唯一の公立高校(三重県立)。敦賀気比では、2015年平沼翔太(北海道日本ハム)の4位が最高位。2016年6位の山崎颯一郎(オリックス)は今年10月にトミー・ジョン手術を受けて育成枠となった。
9位グループでは履正社が圧倒的。2010年山田哲人、2016年寺島成輝(ともに東京ヤクルト)、2017年安田尚憲(ロ)と3人の1位指名選手を出している。山田はNPBを代表する強打者に成長した。なお、2016年当時、寺島とWエースだった左腕山口裕次郎は北海道日本ハムから6位指名されるも入団拒否。JR東日本に進んだ。今年のドラフトでは指名されなかった。
(広尾晃 / Koh Hiroo)
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