2年連続13度目の日本一 ソフトバンク・小久保裕紀監督が悲願の本拠地胴上げ「この天井を見ながら、常日頃からイメージしていた」4連勝スイープ&PS7連勝&本拠地15連勝の圧倒的頂点!

スポーツ報知

胴上げされる小久保裕紀監督(カメラ・渡辺 了文)

◆SMBC日本シリーズ2026第4戦 ソフトバンク4―2DeNA(28日・みずほPayPay)

 「SMBC 日本シリーズ2026」はソフトバンクがDeNAに4連勝と圧倒し、2年連続13度目の日本一に輝いた。2点を追う4回に山本祐大捕手(28)の2点三塁打で追いつき、柳田悠岐外野手(38)の中前適時打で勝ち越し。6回にも山本祐の犠飛で突き放した。24年のシリーズでは今年同様にセ3位のDeNAに苦杯をなめたが、同じ轍(てつ)は踏まず、史上初めてCSから無傷の7連勝、昨年から頂上決戦8連勝の貫禄V。MVPには正木智也外野手(26)が選ばれた。

 感極まっていた。ソフトバンク・小久保監督は、涙をこらえているようだった。DeNAに4連勝し、2年連続の日本一。時折目線を上に向けながら、マウンド付近まで歩んでいった。「ずっと目標にしていた。3年目にしてやっと、達成できました。この天井を見ながら、常日頃から胴上げをイメージしていた」。就任3年目でリーグ優勝3度、日本一は2度。本拠地・みずほペイペイでは初の胴上げだ。頼もしい選手によって9度持ち上げられ、夢心地に浸った。

 第1戦からの3試合連続延長戦は日本シリーズ(S)史上初めて。この日は地力の差を見せつけた。2点を追う4回に山本祐が同点の2点三塁打。直前に4番・栗原が申告敬遠された。今季途中にトレードで加入し、古巣を相手に意地を見せた正捕手。小久保監督は「きょうのゲームに関しては、敬遠の後の山本祐大。大したものです」と集中力をたたえた。

 24年、就任1年目で日本Sに出場した。相手は同じDeNA。敵地・横浜での第1戦に勝利した。日本Sの連勝が13まで伸びたことを聞き、言葉にも余裕が生まれた。「3つ負けられるのが日本シリーズ」。2連勝し、本拠地で迎えた3戦目はエース・東が相手。他意はなかったがコーチからは公の場で、同じ左腕であるオリックス・宮城の方が優れていると受け取れるようなコメントもあった。

 相手の闘争心にも火をつけ、結果は2連勝からの4連敗。「大概、悔しい思いをした。嫌でも、思い出す」と忘れられなかった。終戦直後の全体ミーティングでは、素直に謝罪した。「勝たせることができなくて、申し訳なかった」。言葉の重みをかみしめ、再出発。采配にも力が入った。レギュラーシーズンでは圧倒的な強さを見せ、貯金42でリーグ3連覇を達成。DeNAとの再戦は、常に前だけを向いた。「とにかくあと3つ、勝つだけです」。「とにかくあと2つ、勝つだけです」。今回も同じようにビジターで2連勝。呪文のように繰り返した。

 データ班には9月から、ポストシーズンで対戦する可能性のある全球団の資料を求めた。「何勝何敗の状況となっても、発言には十分気をつけるように」と選手にも徹底した。「グラウンド上で相手球団の選手、コーチとの会話は極力控えるように」と、1月の12球団監督会議で小久保監督が提言。決め事として再度、共有された。今シリーズで全員が興味を持ったのは「勝利数」だけ。2年前に痛いほど味わった「1敗の重み」を忘れず、隙を見せずに戦いきった。

 シーズンでチーム最多タイの12勝を挙げた大津は、右肘のコンディション不良で欠場。復帰しようと、懸命に努力する姿を知っていた。手術が決まった右腕とはCS最終ステージの前に監督室で対面。「1年間、ローテーションで回ってくれてありがとう。あと2つ、山を登るから」と約束した。CSを突破し、日本Sを勝ち抜くこと。固く握手し、無念を受け止めた。グラウンドで戦う選手だけでない。オールホークスとして、頂点に立った。

 本拠地では9月8日の日本ハム戦から15連勝。「これはもう、ファンのみなさんの声援のおかげです」と感謝の言葉も添えた。ポストシーズンを無敗で終え、王者らしく締めた2026年。来季はリーグ4連覇と3年連続日本一が目標だ。全員の力で、黄金期を続ける。 (森口 登生)

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