【日本ハム】左太もも痛めた水野達稀が復帰即２点二塁打…連敗を３でストップ…新庄監督も絶賛「６番で良かった」

スポーツ報知

2025.7.5(土) 05:30

◆パ・リーグ　日本ハム７―１楽天（４日・エスコン）

　日本ハムは４日、楽天戦（エスコン）に快勝し連敗を３でストップ。ソフトバンクをかわし２位に浮上した。左太もも裏筋損傷から復帰した水野達稀内野手（２４）は、「６番・遊撃」でスタメン出場。３回２死一、二塁から一挙５点のビッグイニングを締めくくる中越え２点二塁打を放ち、復帰戦に花を添えた。得点圏打率は驚異の４割５分８厘。勝負強い男が帰ってきた。

　やや甘く入ってきた高め真っすぐを、水野は鋭く振り抜いた。高く上がった打球はセンターの頭上を越え、フェンスを直撃した。３回、３点を勝ち越しなおも２死一、二塁、楽天の先発・早川にとどめを刺す中越え２点二塁打。「試合前に（伊藤）大海さんから『俺が投げるときによく打ってくれるよね』と言われていたので、打てて良かったです」と振り返った。

　万全の状態で帰ってきた。左太もも裏筋損傷で６月１日に登録抹消。１７日に２軍で実戦に復帰したが、そこから９試合に出場し打率３割５分７厘をマークした。結果にとらわれず、コーチとも相談し、目的を明確にしながら打席に立った。「そこそこ打てましたけど、それ以上に考えて打席に立てたことの方がいい時間になりました」とうなずいた。

　勝負強さは健在だ。この一打で、得点圏では２４打数１１安打、２０打点。打率は４割５分８厘と驚異的な数字を残している。しかし試合前、コーチ室にあいさつに行くと八木打撃コーチから「こいつ打たへんから。期待してない」と冗談交じりに声をかけられた。「見返せるように。八木さんをおっと言わせるような打席を送りたい」と試合前に語った言葉通りに、チャンスで結果を残した。

　チームの連敗も３で止め、２位に浮上。「焦らんでいいから、じっくり絶好調の状態で戻ってきてくれ」とメッセージを送っていた新庄監督は「６番で良かったなと。上がってきた選手は気合も入ってるだろうし、集中力もあるから。いいところで打ってくれました」と賛辞を贈った。指揮官がかつて“宝くじ”に例えた勝負強さそのままに、戻ってきた水野がチームの流れを変える。

（山口　泰史）